引き金男。-TRIGGER・MAN.-

START&END「恐怖の引き金」

「どうでしょうか!?このプランは!!とても今のこの世の中にピッタリだと思うのです!!」


「ふむ……。まぁ分からんでもないがねぇ…。」

「で、では…!「でもねぇ。」

「キミ…まだ若いじゃない。こんなのキミが私ぐらいの歳の頃になればちっぽけなもんだと思うよ。夢見心地が良すぎて夢が覚めないようしないとねぇ。」


「キミが私ぐらいの歳になればやってもいいプランなんじゃない?」


『ワハハハハハ……!!ハハハハハハハ……!!』


くそおぉお!!!!!


「老いぼれのくそジジイ共が〜〜…!!馬鹿にしやがって…!!!」

「こうなったら…!こうなったら…!!」

「ふふ…疲れてるんだな…少し休むか…」


椅子を倒し、タバコを吸った。

(フゥー…。)


ガチャッ!(物が落ちる音)


ん?なんだこの紙包み…。


中に何が入ってるんだ…?


!!?

『ピス…トル…!!?』


「誰のだ…?これ…おもちゃ…か?…。」


((ドクン!!))心臓が大きく鳴り、頭に声が流れ混んで来る。


『殺せ…殺せ…!!』

あの老いぼれ社長を殺せ!!!


殺せ…殺せ…殺せ…殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ…!!


殺してしまえ!!!!!


(はっ!!)

気付くと見知らぬ薄暗い部屋に倒れていた。


(ここは…何処だ…?)


(あ…。)


そこはあの老いぼれ社長の寝室だった。

社長は熟睡していて、私の手はさっき紙包みから空けたピストルを握っていた。


『醜い…面だな…』


カチャ。


『死ね。』


ドンッ!!!


翌朝、私は警察署で取り調べを受けていた。

「この通り、私があの社長を殺したのは違わないが…!でも…、それでも私は…殺したくなかった…!!別に人を殺めてまで夢を見たい訳ではない!!」


警察署内。

警官「これが被疑者使った拳銃か…。」

((ドクン!!))

心臓が大きく鼓動し、頭から声が聞こえてくる…

自分自身の声が、自分自身に、憎むべき人間を殺めろと言い続ける…。


殺せと。


ピストルに触れたが最後。

殺意という欲望に取り込まれ、その引き金を引いた人間に待っているのは…。


自分自身の死。


そう…このピストルを手に取った警官は自分の頭のこめかみに銃を当て、その引き金を引いて命を絶った。


最初に紙包みからピストルを手に取った事業者も警察署の人の目を盗み、警察署の窓から飛び降りて死亡。


その後、その警察署では呪いのピストルを巡り、銃撃戦が警察署内で1時間以上行われ、警察署は血の海に塗れた。


2ヶ月後-。


この呪いの拳銃は国の指示の元、海に沈められた。


そして3年後-。


ある島で奇妙な事件が起きた。

それは3年前、緋色に血塗られたあの事件のようだったらしい……。


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引き金男。-TRIGGER・MAN.- @kira-kira

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