第14話 本当に親友?Mさん
これは、大学生の時の同じゼミのMさんのお話です。
彼女との出会いは、大学に入学し、全新入学生合同の旅行で同じホテルの部屋だった事でした。
夢の大学生活の幕開けに私は、「友達出来るかな?授業についていけるかな?サークルは、やっぱりダンス好きだからチアリーディング部に憧れちゃうなー!」と、期待に胸を膨らませていました。
余談ですが、私は生まれた時から脳内お花畑なので、高校の時には制服が嬉しすぎて、休みの日でも制服をお洒落だと思って、三ヶ月間毎日愛着していました。
しかもスカート丈は膝丈で紺のハイソックスという、全くもって真面目でしかない着こなしでした。
そんな脳内お花畑の私は、Mさんに挨拶をすると「本当にこの大学って頭悪そうな人ばっかりだよね。」と、言ってきたのです。
……パードゥン?
「まあ、別にいいんだけど。」
「Mさんって、頭いいの?」
「高校の時は常に学年でトップ三位内だったし、それ以下って頭悪すぎて生きてる意味なくない?」
頭の中お花畑だけど生きてますし、お花畑だからかもしれませんが、私はとても毎日楽しくて幸せなのですが。
「そうなんだ。じゃあMさんは、なんでこの大学に来たの?もっとレベルの高い大学も行けたんじゃないかな?」
「もちろん!でも常に一位でトップでいたいから努力しなくても自分よりレベルの低い人間しかいない大学を選んだの。」
……それって本当のトップって言えるのかな?
「へー。」
「彼氏も私よりも頭が良いか、原宿の美容室のカットモデルとか、チョキチョキとかの読モじゃないと付き合わないんだよね。」
そんなにMさん。
スッピンのふっくら体型で、全くもって原宿とかモデル系の服装でもメイクでもありませんでした。
しかし彼女は、更にすごいのです。
私が授業カリキュラムを作る度に、「あやえると同じカリキュラムにしてあげるから」と、毎回隠していても、いつの間にか私のカリキュラムを見つけ、結局、彼女とは大学卒業までの四年間ほぼ同じカリキュラムでした。
また、私が彼氏様と別れた時に、かなりのお洒落でイケメンの写真を見せてきて、「私の元カレで良ければ紹介してあげるよ。」と、言ってきたのです。
失恋の悲しみと、本当にイケメンだったので素直に私は、
「紹介!宜しくお願いします!」と、返事をしました。
しかし、その一時間後に「やっぱり元カレ紹介出来ない。」と、Mさんは言い出しました。
理由は「私が昔好きだった人と、あやえるが付き合うなんて耐えられない。」との事でした。
……では何故、紹介しようと思ったのでしょうか?
更に、彼女はかなりの面食いでした。
好きな人が出来る度に「恥ずかしくって話しかけられないから、あやえる、○○くんの趣味とか聞いてきてよ。」と、言うのです。
私は『友達の頼みなら!』と、趣味などを本人に単刀直入に聞きに行ってました。
そうすると当然、私は、彼等と仲良くなるわけで、だいたい彼等は、私が自分に好意を抱いているのか、むしろ彼等に私が好意を抱かれてしまい、その都度Mさんは、
「あやえるは、私が○○くんの事好きなこと知ってるのに!酷い!」と、本当に涙を流して泣かれました。
酷い時は、彼等の前でも涙を流して泣くのです。
まさに、泥沼の面倒くさいの極みでした。
Mさんは大学卒業後、某牛丼チェーン店でフリーターをしており、彼女から「イベント系のビジネス起業を考えているから、誰か有名人や凄い友達を紹介して欲しい」と、連絡が来て再会しました。
しかし私はその時、Amwayの会員だったので「同じ起業系ビジネスだね!」と、話したら後日「Amwayとかネットワークビジネスやってる人、生理的に無理なの!もう連絡してこないで!」と、私が何も言ってもしてもいないのにLINEを一方的にブロックされてました。
しかし、その後Amwayの他の会員の人が実は、風俗で働いていたMさんのお客様だった事が判明したのです。
きっとMさんは、私がAmwayと話して、私のSNSの友達リスト等を見て、お客様である彼を見つけたから、この様な行動をとったのかなぁ、と思いました。
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