第18話 叙勲とライル
外に出るとライルがお疲れ様と労ってくれた。
「ライルもお疲れ様。でもものすごく疲れるね」
「そうだね基本的にはあんな雰囲気だよ」
ライルがいつも通りだと教えてくれる。
そのあといろいろなことについて話すと他の人たちも出てきた。どうやら終わったらしい。
「それじゃあルイトまたお披露目会でね」
「え、ライルもくるの?」
「あぁ、警備と妹の付き添いかな」
「頑張れよ」
そう言ってライルは自分の仕事に戻った。
すると「ルイト待たせたな」父さんが近づいてきた。
「どうかしたの?」
「あぁ少し陛下に呼ばれてな」
「陛下に?」
「一緒に来てくれないか?」
「いいけど」そう言って俺たちは陛下の職務室に向かった。
「アルバートだ」
「入ってくれ」
中には陛下と宰相の2人がいた。
「座ってくれ」
勧められて座ると、陛下が早速本題に入った。
「ルイト君も見たと思うがあのマクロアス侯爵がうざくてな。実は今回の魔物の他にも何回もシアは襲われているんだ」
俺は陛下からシア殿下が襲われているということを聞いた。
「しかし、証拠がなくてどうしようもないんだ。だから普段は護衛を多くしているのだが学園では減らす必要があってな。だから君に頼みたい」
俺はすぐに了承した。それからまた世間話をして陛下の執務室をあととにし。
3日後いよいよ今日がお披露目会当日だ。
今日は午後からなので朝はノフィとともにトレーニングだ。
そのあと、父さんが剣術のトレーニングをしてくれそれが終わってから汗を流した。
そして昼食をとり、食べ終わると礼服に着替えさせられた。
その時点でお披露目会までは2時間ほどあったため俺は、父さんから買ってもらった本を読んでいた。
そして時間が近くなるとティアナが呼びに来た。
「ルイト様そろそろ時間です」
「分かったすぐ行くよ」
そういって俺は父さんに買ってもらった魔導書を閉じた。
「お待たせ」
俺が玄関ホールに行くともうみんな集まっていた。
今回のお披露目会は普通より規模が大きい。
普段は8歳であるものとその両親のみだが、今回はシア殿下のお披露目会も兼ねている。
そのためほかの年齢の貴族の子供達も参加することができるため、参加人数が増えるのである。
そのため兄さんも姉さんも正装をしている。
普段でもかっこいい兄さんが正装をするとどうなるのかそれは簡単に言うとかっこよさが何倍にもなるのだ。ちなみに姉さんはものすごく可愛いい。どうやら今王都で流行しているファッションの最先端の洋服らしい。
「兄さんたち凄い似合ってるよ」
俺がそういうと兄さんが
「ルイも似合ってるよ。自信もって胸を張っていいと思うよ」
そういってくれた。
俺たちは馬車に乗り込んだ。
馬車の中では家族みんなで楽しく世間話をして時間をつぶした。
今回の会場は王城だ。
20分ほど馬車に乗っているのと着いた。
俺たちは馬車を降り、王城の使用人に先導されパーティー会場に向かった。
その途中でたくさんの貴族がいたが、みんな俺たちに道を譲った。
そうして進んでいくとライルがいた。
「ライル、久しぶり」
「あぁ、ルイトか。久しぶりだね、その恰好似合ってるよ」
俺はライルに声をかけた。すると父さんが横でため息をついた。
「お久しぶりです、ライル次期公爵閣下。このたびはセシリア嬢のお披露目会の付き添いですか?」
「あぁ、それと殿下たちの護衛も兼ねてね」
俺は父さんとライルが話しているのを見てライルが次期公爵ということを思い出した。
「それでそのライル様そのよこにいらsy
「ライルでいいよ」
俺が敬語を使っていたらライルからいつも道理でいいといわれた。
俺が父さんに確認するとうなずいたため俺は
「分かったよライル。それでライルの横にいるのがセシリア嬢か?」
するとさっきまで会話に入らずライルのそばで静かにしていた女の子がしゃべり始めた。
「初めまして、ルイト様。セシリア・フォン・アークトリスです。先日は親友のシアを救っていただきありがとうございます」
そうあいさつされた。
「ルイトでいいですよ」
そういうと
「いえ、ルイト様とお呼びさせていただきます」
すると後ろから執事が現れセシリアが呼ばれた。
「それではここらへんで失礼します。またお披露目会で会いましょう」
そういって執事のほうに歩いて行った。
すると横にはライルが残っており、
「だいぶ打ち解けたみたいだね」
と言ってきた。
「そうか?なんか壁があるように感じたけど..」
するとライルは笑いながら
「まあ、ここは公の場だからあんまり砕けるわけにもいかないからね」
そういってきた。
「あ、でもルイトは僕に対しては普通に砕けてほしいな」
「分かったよ。でもライルって今何歳なんだ?」
俺は今まで気になっていたことを聞いてみた。
すると意外な答えが変えってきた。
「え、25ぐらいだけど」
「マジ!俺18ぐらいなのかと..」
すると俺の反応が面白かったのかライルが笑いながら
「いや、ハハ、僕は、エルフ、ハハ、だから」
笑いながらだったので聞き取りにくかったがどうやらライルはエルフだったらしい。
「そうなんだ。まあ、これからもよろしくな」
するとライルが
「こちらこそよろしく」
と言ってくれた。
そのまま俺とライルはお披露目会の会場に入った。
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