第15話 謁見のその後と家族

その日の夕食の時に父さんは家族に俺の叙爵の件を伝えた。するとみんな驚きながらも喜んでくれた。

「よかったなルイ、でも無理はするなよ」

「ルイトよかったね。でもルイトと一緒にいられなくなるのか」

兄さんは相変わらず心配してくれるが姉さんはべつな心配をしていた。すると父さんが

「いやルイトも同じ屋敷にいるぞ。というか元々は向こうに帰る予定だったがお披露目会が終わったらこちらに移る予定だ。だから一緒にいられるぞ」

すると姉さんは喜んでいた。母さんも俺の叙爵を喜んでくれていたが体には気をつけるようにと言われた。


そして夕食が終わったあと父さんが急に

「そういえば明日アーノルトが戻ってくるそうだ」

そう言った。どうやら学園の用事で帰ってきていなかったアーノルト兄さんが戻ってくるらしい。

俺は明日を楽しみにしながら寝た。



「おはようルイト君」

「おはようノフィ」

俺は兄さんが帰ってくるので早く起き、その日のトレーニングを始めた。

これは子供の頃からやっている基礎体力のものと父さんやノフィに教えてもらったメニューも入っている。ちなみに昨日の陛下達との会談の時ノフィは家で寝ていた。

危険があっても俺が呼べばすぐに来れるかららしい。


そして朝ごはんを食べる前に汗をかいていたので着替えてからホールに向かった。するともう兄さんが帰ってきていた。

「おかえり、兄さん」

俺がそういうと、兄さんも駆け寄ってきてハグをしてくれた。俺をはなすと

「ただいまルイト。また大きくなったな。聞いたぞ男爵になるんだってな。まさかルイトに先に貴族になられるとは思わなかったよ」

そう言って頭を撫でてくれた。俺は兄さんから頭を撫でられるのは嫌いじゃない。

だからずっとそのままいると父さんから座るように言われた。

それでようやく俺と兄さんは先についた。


「「「「いただきます」」」」



朝食が始まってからすぐに父さんは今日の予定について話し始めた。

「今日はルイトの服を買いに行くぞ。流石にお披露目会の洋服で謁見をさせるわけにはいかないからな」

こうして俺たちは洋服を買いに街に出ることになった。



食べ終わってからみんなで俺の服を買いに行くことになった。

貴族は歩いて行くことはないので今回も馬車だ。

そしてついた先はミーティス商会だった。ここは帝国で1番の商会だ。


中に入り俺たちは謁見に良さそうな服を選んだ。

すると俺はそのあと1時間以上家族の着せ替え人形になっていた。

父さんは止めたそうだが、他の家族はみんな喜んでやっているので止めるに止められない状況みたいだ。

そこからまた15分ほどかかりやっと服が決まった。

会計して外に出るとちょうど昼だった。



そこで俺たちは昼食を食べて行くことにした。

今回は兄さんのおすすめだ。なんとここもミーティス商会の店らしい。

俺はミーティス商会の大きさに驚きながらも、みんなと一緒に楽しく昼食を取った。

そのあとまた馬車で屋敷に戻った。

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