第16話 撃墜

アシアは、3機撃墜すると、すぐさま残りの2機の赤い飛行体に照準を絞る。

2機は、新たに現れた青い機体に気づくと、マハ機の追従を中断し、左右に旋回し、アシア機への銃撃を開始した。


「あと、2機」


アシアは、操縦レバーに、力を込める。無人戦闘機の遠隔操縦だが、機体の動作に、少しの遅れはない。

セイレン基地から近いことで、電波が上手く届いているのだろう。


アシア機は、巧みに銃撃の合間を縫い、右から迫る赤い飛行体に接近すると、下方に急降下する。

さらに、機体を上方に転回させると急上昇し、赤い飛行隊の腹部に迫り、銃撃を加え、腹部を撃ち抜き、撃墜した。


「さあ、残り1機」


赤い飛行体の残り1機は、マハ機が追従している。


「マハ曹長、マハ曹長、アシアだ。残り1機は俺に任せろ」


アシアはマハに、無線を送る。


「小隊長、最後の1機は私に任せてください」

「マハ曹長、俺が到着するまでよくやってくれた。俺に考えがある。マハ曹長は、基地の防衛へ迎え」

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