I章(運命の転換点—後編)_part_A

  ずっと台所で忙しくてたのルークは、炊きたてのアヒルの丸焼きを食卓に並べると、お肉の美味しい香りが居間に広がった。


「ふう~よ―し!これでおかずは全部そろったぞ。あとであの『お姫様』が帰ってきたら、一緒にご飯を食べられるんだな!」


 マティナはきれいなタオルを持って、ルークに顔の汗と汚れを拭き取らせます。


「はい、お疲れ様。ねぇあなた、先日買ったケーキはどこ?」

「うん?!ああそうだ。ったく、なんと忘れちまった……えっ?!」


 ルークが台所の冷蔵庫にケーキを取りに行こうとした時、自分の娘が大事そうに持ってきた。


「ねぇパパ、ケーキ持ってきたよ~^^(手が震えている」

「?!ほら気をつけて、あとはパパに任せておいて(ケーキを受け止める)…あれ?もう置く場所がないんだ…じゃ、しばらく隣のテーブルに置いておくか~」


「っていうか、なんか今回の量が少し多すぎじゃない?四人いると言っても、さすがにこれは…」


 マティナも料理の多さに驚いていました。しかし…


「あははは~ー!なに、そんなこと心配すんなって!食べきれなかったら、残った分は明日でも温めて食べ続ければいい。それ何よりも、娘の誕生日はな、毎年盛大にしなきゃなんねぇよな~!ほら、そうだろう?マルコちゃん♪~」


「うんうん!ヾ(❀^ω^)ノ゛」


「……はぁ~参ったわ…はいはい~好きにしろよ」


「?!ぉお~本当に好きなようにしてくれるのか?今その言葉をずっと待ってたんだ!そんじゃ、今から上質なワインを取りに行くからな!」

「なっ?!こら、ちょっと待ちなさい!ぁあもう~コイツったら!」

「うう~お姉ちゃんいつ帰ってくるの?マルコのお腹がもうペコペコだよ…」


 それを聞いたマティナは、やさしくマルコの頭を撫でる


「ほら、もうすぐ帰ってくるから、すこし待っててね~」

「うむ…わかった……ねぇママ、あの色とりどりの小さな蝋燭って、どこに置いたの?今それをケーキの上に飾りたいなぁ~^^」

「えっ?!今ですか?……ちょっと早すぎでしょ」

「ねぇ~お願い~」


 マルコがママの手を揺らして甘えるんです


「……ぁあもう~分かったわよ。引き出しに入れてあるから、今持ってくる。ただし~蝋燭をともすなら、お姉さんが帰ってくるまでね~」


 そう言って、マティナはカウンターに向かいました


「はーい~!えへへ~自分のかわいい似顔絵ケーキを見た時、お姉ちゃんはどんな表情をしているのかなぁ~」


「…やあ~きょうはこれだけで…うん?」


 ルークが酒を運んできたとき、マルコはケーキの縁に小さな蝋燭を立て始めていた。


「…おおっ、動きが早いなぁ。ずいぶん待ったんだろう?」

「うんうん^^」

「でもな、マルコ、何本立てるか知ってる?」

「あれ(´・ω・)ノ…そう~だよね。じゃあパパ、これ何本挿しますか?去年はたしか……えーと~」


 この時、マルコはその蝋燭のをつかんでいた小さな手が、ぴたりと止まった。


「ほほ~…今年は八本挿しますよ(撫で撫で」

「ぉおう~わかった( ˙꒳˙)!」


 答えをもらうと、マルコはまた働き始めた。しかし、それを聞いたマティナは、なぜかいきなり小さくため息をつきました


「ほんと、時間がたつのは早いもんね…いつのまにか、あの子も八年間、私たちのそばにいてくれたんだ~」


「あの、姉ちゃんの本当のパパとママのことって、まだ何の便りもないの?」


 マティナは仕方なく首を横に振りました


「ぇえ…実は私たちも、ずっと村の人たちにひそかに情報をたずねていたのですが、しかし今まで、なにも……」


「そんな……自分のママとパパと一緒に暮らせないなんて、姉ちゃんかわいそう~(Q^Q)」


「うん?おいおい…急にどうしたの?君達。娘の誕生日にそんなことを話して、本当にいいのかよ?もし彼女が戻ってきて、その顔を見せたら、夕食を食べる気持ちがまだあると思うのか?」


 ルークにそう訊かれると、マティナとマルコは急に口をつぐみました。


「そうだよね…ごめんね、あなた…」

「パパ、ごめんなさい~」


「はあ~…とにかく、誕生日パーティで、しかめっ面をしてはだめだ、そして喜びの気持ちと笑顔にしな。分かったか?」


「……わかった^^!」

 二人は指先で口もとを押し上げながら、ぎこちなく笑って言いました


「よし~その調子だ!あれ、ケーキの上にまだ一本足りなえなぁ。じゃ最後の一本は、パパに任せてな~」


 ルークはケーキの置物を見て、少し考えた後、娘の手から蝋燭を取り上げた


「えっ?!ねぇ、何をするつもりなの?」

「えへへ~パパはな、今自分なりの方で、『楽しい雰囲気』を醸し出すぞ!」

「それ…どういう意味(˙꒳˙)?」

「ほら、よく見ろよ!最後の一本って、こういう挿してこそか正解だ――!」


 ルークが手に持っていた蠟燭を素早くケーキの上に立てたとき、二人はその言葉の意味を悟ったようだった…


「?!こっ、これは0///0…」

「うふ、パパ意地悪すぎるよ、あはははは~――!!」


 マルコはそれを見てから、腹を抱えて笑いました


「へへ~どうだ?こうすれば、きっと彼女を驚かすことができるだろう~」


 まあ、蠟燭をケーキに立てることは普通のことですが、しかし、彼が蝋燭を挿入した場所は、どこか言いにくい箇所でした……


【ねぇあなた…今ちょっと二人だけで話したいことがあるんだから、私と台所についてくれるっていいかしら~^^】


 この一瞬、マティナの全身から、急に不気味な気配が漂ってきました。それを気づいたルークが、すぐにその蝋燭を外しました…


「?!…い、いや、結構です!ほら、やっぱここで娘を待っている方がいいと思うなぁ(;゜∀゜)~」


===【…ゴゴゴ――ゴゴゴゴゴドカン!…】===


 突然、外で大きな音がして、居合わせたみんなを驚かせました……


「?!びっくりした……一体何かあったのかしら?」

「まぁ、きっと花火の音だろう。ほら、今日も村長さんの誕生日だぞ!」

「そっ、そうなの……ところで、あの子はまだ帰ってこないわね。まさか道に迷ったかしら?」

「うんうん。マルコも心配たよ……」


 そう言って、マルコは椅子に座って足を動かし、両手で小さな顔を抱えていました。


「…し、しかし…前に山に行って薬草を採り時も、よく連れていったし、しかも行ったり来たりしても同じ道だった。それに、彼女は何度も自分一人で行っているじゃないですか?」


「はいはい~…少し落ち着け。俺が今探しに行く。もしかすると、彼女もすでに帰る途かもしれんな」


 妻と娘が心配そうな顔を見て、ルークは椅子の背から上着を提げて身にまとい、それから明かりを手に持って、家を出ようとしました


「じゃあ、気をつけてね~」

「パパ~行ってらっしゃい。知らないオオカミさんにだまされちゃだめだよ!」

「なんだそれ…んじゃ、行ってくる……うん?!」


 彼が玄関に近づいた突然、村人たちの恐ろしい悲鳴が耳に響きました…


「ばっ…化け物だ!!ぐああぁぁ――!!」

「やっ…やめろ…誰か助けてくれ!!やああぁぁ~――!!」

「ギーー?!はっ…早く逃げろ――!!」


「?!いっ…今の声…」


 心から嫌な予感がどんどん近づいてくると、ルークの顔色が一瞬で変わった…


==【…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ――!!】==


 ふう~やっと山の麓にたどり着いた!ずっと自転車を踏みながら、足の筋肉が痛くなってきた。でも今は雲がいっぱいで、もうすぐ雨が降りそうだ。急がなくちゃいけない!


 まさか自分はそう思いながら道を急ぐ時、突然街中に火花と煙が立ち上り、しかも激しい爆発音が聞こえてきた……


「?!こ、これって…一体どういうことなんだ…」


 こんな驚きな光景を見たとき、私めちゃくちゃビックリした。でも今の私は、自分の家族に何かが起こるのではないかと心配しているから、他のことは考えずに、ずっと前に進んでいった。しかしその道中で、気がかりなことが――


 目の前に現れた村人たちは、次々と血に横たわり、各地の建物も知らない者たちに破壊された。私ちょっと生存者を探してみたが、残念ながら彼らはもう……


『…う、うそだ…なんだよこれ……?!』


 その後、遠くから何度も大きな音が鳴り響きました。そして、今度の爆発の場所は、なんと私の家の方向だ!!


【いや…なんだよ、今のは……そんなことって、きっと嘘だ…】


 心が乱れて、私は家族の無事を祈りながら、自転車で家の方に向かいました。でも、きっと大丈夫だと思います。いくらなんでも、彼らその実力で、たとえ目の前にどんな危機があっても、きっと妹を無事に連れて逃げられる力があるはずだ。


 うんうん、大丈夫。皆が無事であれば何よりだ!

 と思った瞬間、自転車の車軸を支えるチェーンが急に切れた。そのせいで、さっき山で摘んだばかりの薬草や弁当もカゴから落ちてしまった。私自身もバランスを崩して転び、右足をすりむいてしまった。しかし……しかし、それでも私を止められない――!


 そのまま怪我をした体を抱えながら、やっと家の前まで辿り着きました。でも…ここはまだ私の家なのか――

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