第34話 10年後

10年後


「ただいまー」

「おかえりー」

「おかえりなさい」


俺が仕事から帰ると七海と紅葉が家で出迎えてくれた。あれから10年たち俺らは結婚した。結婚っていっても婚姻届は出さずに身内だけで軽い感じのやつだ。そして俺は今モデルとして成功したためそのままテレビにも引っ張りだこになってしまった。嬉しいんだけどね?七海と紅葉はアイドルを引退してからは家で裁縫などをしてネット販売をしていた。七海は才能があり今では即完売の人気者になっていた。紅葉は少し苦戦していた。


「パパおかえりー」

「パパおかえりなさい」


最初に言ってきたのは紅葉の子供の男の子で一成(いっせい)だ。次に言ってきたのは七海の子供で女の子の「あいさ」だ。


「パパあそぼー」

「あそぼあそぼ」


「こら、2人とも、パパは疲れてるんだからゆっくりさせてあげないさい」

「ごめんな、紅葉」

「いいのよ、パパはゆっくり休みなさい」

「そうよ、肩でも揉みましょうか?」


2人にそう労われた。


「七海のは痛いから遠慮しとく」

「ふふ、冗談が上手いんだから」

「冗談じゃないんだけど」

「ちょっと2人で仲良くしないでよ」

「ごめんって紅葉」


「私達もパパと話したいー」

「じゃああっちで一緒に遊ぶか?」

「うん!」


そして子供たちが遊び部屋に先に行く中俺は立ち止まり2人に


「今までありがとう。あとこれからもよろしく」


2人はあの頃に戻った時のような美しい笑みで


『こちらこそよろしくね』


そういうのだった。





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皆様最後まで御愛読ありがとうございました。皆様のおかげで完結することが出来ました。評価や応援をして下さり本当にありがとうございました。応援コメントなどには本当に助けられました。これからも応援のほどよろしくお願いします。では次の作品でまた会いましょう。












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