ヤンキー異世界へ召喚される!

ルイカ

プロローグ





 妻が体調を崩したと聞くや仕事をサッサと切り上げて自宅へと帰った。

 ゴホゴホ咳しとったわ

 いわゆる夏風邪っちゅうヤツやな

 しゃあないわ。ほんなら今晩くらいはワイが飯作ったらんとな!


 蝉の泣き声がうるさい8月の蒸し暑い夜、嫁の代わりに原付でスーパーへ買い物に行った帰りに

 反対側にある高架下にバイクを停めてたむろする数人の若者たちが地べたに座り込みタバコをくわえていた。おうおう頭の悪そうなヤツらがよう集まっとるやないか

 多分コイツらろくに学校や仕事なんか行っとらんのやろうな


 そういうワイもコイツらくらいの年代やった頃は特攻服着て近隣のグループのヤツらとケンカしたり仲間たちとバイク乗り回したりしたなあ。遠い昔の話なんですっかり忘れとったわ(笑)

 その頃に暴走族の抗争で金属バットで背後から頭どつかれた時のへこみは30年経ってもそのまんまやがな!ちゅうか、いくら暴走族同士の抗争やゆうても後頭部なんか叩くなや!

 ホンマこれ以上アホんなったらどないすんねん?


 その後、嫁はんと出会ってから族はきれいさっぱりやめて建設会社に25年ほど勤める事になるんやけどな……その25年の間に子供も生まれ、その娘も来年もう成人式やがな



 ワイには守るべき家族がおるから

 家に帰って晩飯を作り終えた頃、娘から連絡が来たので車に乗って駅まで迎えに行く。


 突然、視界が光に包まれ始めた?

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