318.大山不動
丸一カ月の空白期間を空けてしまい申し訳ありませぬ<(_ _)>
そして、本文1,000文字しかないんだ……
相当リハビリが必要ですがお付き合いを……
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「この! 本当に! 嫌になるほど攻撃力が高い!」
『そう言いつつ、吾の攻撃を受け止め続けるそなたもなかなかのものだぞ?』
アグニの言うとおり、アヤネはその盾を器用に使い猛攻をしのぎ続けていた。
それは容易いことではなく……アヤネも慣れてきたということか。
もっとも、アグニはそのたびにフェイントを織り交ぜた攻撃を仕掛けてくる為、すべてに対応できるわけでもない。
「くっ……フート! 回復ちょうだい!」
「言われなくても!」
またアグニの攻撃がアヤネをかすめる。
ただし、かすめただけでもそれは大怪我であり、動きが鈍る。
そのために、怪我をするたびに回復魔法を投げかけている。
はっきり言って、攻撃魔法を使う時間なんてありはしない。
「にゃにゃ! アヤネ殿が作ってくれた隙を無駄にせず攻めますにゃよ、ミキ殿!」
「わかっています! でも、硬い!」
リオンとミキも全力で身体強化を使用してアグニを攻めている。
だが、そのダメージはほとんどないに等しく、頑丈な鎧兜にはじき返されている。
「ダメージは通っているはずにゃ。ですが、まったく動きが鈍りませんのにゃ……」
「リオンさん! 手を止めている暇があったら攻めますよ!」
「そうよ! さっさと攻撃しなさい、ネコ!」
「わかっていますにゃよ!」
ふたりの攻撃も激しさを増し手数を増やしていく。
だが、やはりアグニの動きは鈍らない。
『この程度の攻撃で吾の鎧を砕くことなどできはせぬぞ?』
「わかっていますにゃよ!」
「まったく、その頑丈な鎧はどうにかなりませんか!?」
『無理な相談だな』
「ですよね!」
「あんたら、無駄口を叩いてるんじゃないわよ!」
アグニはミキやリオンと話している間も手を休めずアヤネを攻め立てる。
さすがのアヤネも疲れが見え始めているかな。
動きに精彩を欠いてきた。
体力的な問題より、精神的な疲れが問題か?
一瞬でも気を抜けば即死する攻撃が常に襲ってくる恐怖。
それをはじき続けなければいけない緊張感。
精神を削るには十分な問題が山積みだ。
「く……この!」
『さすがに疲れが見え始めたか。このあたりが潮時か?』
「っ!? 舐めんじゃないわよ!」
アヤネは不意に【地龍王の咆吼】を使いアグニを吹き飛ばす。
それによって一瞬の休憩時間を取り、不動の構えでアグニを待ち構える。
『ふむ、少しばかりみくびったか。ならば、その覚悟に応えるとしよう!』
「さあ、来なさい! アンタの攻撃、全部受け止めてみせるんだから!」
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