死んでる場合か【自句自解】

千住

作品本文

死にたいと叫ぶ両手にアオリイカ

一握いちあくの砂を投げ捨て五月晴さつきば

五月闇さつきやみ大江戸線おおえどせんおぼれない

だれにでも起こりうる死のイクラ丼

手のひらにピーナツの山やがて夜

睡眠薬寝酒睡眠薬すいみんやくねざけすいみんやくお酒

びん割れて海鼠腸このわたずるり中央線ちゅうおうせん

あんこうのれだ常磐線じょうばんせん

凍鶴いてづる山手線やまのてせん遠心力えんしんりょく

凍星いてぼしはあなたを待ってなどいない

凍土いてつちにストロングゼロしみこませ

凍鯉いてごいとこたつぶとんとサイレース

凍蝶いてちょうをつれた仔猫こねこよ今いずこ

凍傷とうしょうとして学歴がくれきは輝いて

凍滝いてだきの中で呼んでる大先輩だいせんぱい

地に足をつければ止まる半仙戯はんせんぎ

壊れてる場合でないぞ水圈戯すいけんぎ

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