応援コメント

すべてのエピソードへの応援コメント

  • 前編への応援コメント

    日南田ウヲです。

    物語のステップ感がとてもよく、時代性を印象を読者に与えながら進められている良い導入部をお持ちの小説ですね。

    良いなぁと思いました。

    自主企画に参加頂きありがとうございました♪

    作者からの返信

    おはようございます。
    拙作へのご高覧及びコメントどうもありがとうございます。

    気に入っていただけたようで良かったです。

  • 後編への応援コメント

    (文学的だけど)閉塞的な世界に生きてきた千代。そんな千代にとって修吾を初めとする三人の男性の思い出は、人生の中で(良くも悪くも)鈍い輝きを放つものだったのでしょうね。最後の菩薩という言葉からは逆に「外面如菩薩内心如夜叉」ということわざを想起しました。
    とても印象的な作品でした。他の作品も読ませていただきます。

    作者からの返信

    ご高覧及びコメント、レビューまでどうもありがとうございます。

    ご賢察の通り、修吾の本質は本人の最後の「僕は地獄に堕ちる」という言葉に込めたつもりです。

    こちらこそご高覧いただけて嬉しいです。

  • 後編への応援コメント

     まだ途中なのですが…ストーリーもさることながら、他の方もコメントされているように、しっとりかつ情景が浮かんでくるような文章が素敵です。
     果たして、物語がどのような結末を迎えるのか、続きが楽しみです。

    作者からの返信

    ご高覧及びコメントどうもありがとうございます。
    この作品に関しては大正ロマンを意識しました。
    最後までお楽しみ下さい。

  • 後編への応援コメント

    古風な空気感を保ったまま
    静かでズブズブと沈んでいくような幕引き。
    菩薩って…私は薄気味悪いイメージです…
    アルカイックスマイルは含み笑いだと思います。
    (罰当たり発言…)

    とても叙情的で繊細。
    たおやかで素晴らしい作品だと思います。
    嫌いじゃなくて、むしろ好きな雰囲気です。

    私が切なく感じるのは、
    修吾坊ちゃんという魔物に魅入られて、
    縛り付けられているのに気づかない千代さん。
    私にはそれがとても怖く思えました。
    (解釈が違っていたら、大変申し訳ないです。
    遠慮なくコメント削除してくださいね)

    良いものを読ませていただきました。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    続いてのご感想どうもありがとうございます。

    菩薩は王子時代の仏陀ですからね。
    権力の座にある人間の不気味さもアルカイックスマイルには漂っていると思います。

    ご賢察の通り、千代は本人の与り知らぬ所で修吾というアンファン・テリブルに縛り付けられたのです。

    「僕は地獄に堕ちる」という言葉には修吾の悔悟が込められています。

    こちらこそ的確に読み込んでいただけて嬉しいです。

  • 前編への応援コメント

    切ないミステリーを読ませてもらいに来ました。
    大変お待たせしてしまい、すみません。

    冒頭から女性特有の感性、表現に
    圧倒されました。
    (ミステリーじゃなくて、ホラーの感覚で
    読み進めてしまいました)
    何というか…終始絡みつくような文体で、
    美しくて…仄昏い。ゾクゾクします。

    特に修吾坊っちゃんのあどけない禍々しさ…
    「僕、平気だよ」とか言いながら
    陰でひっそり静かに笑っていそうな感じが
    逆に怖くてたまりません。

    最初はご挨拶だけと思ったのですが、
    このまま、後編を読ませてもらいますね。

    作者からの返信

    拙作のご高覧及びコメントどうもありがとうございます。

    修吾坊ちゃまはある意味では兄を救ったのですけれどね。

    後編も読んでいただきありがとうございます。

  • 後編への応援コメント

    初めまして、斑猫です。
     自主企画より参りました。
     美しい情景が目に浮かぶような文体で、尚且つどのように物語が展開していくのかドキドキしながら読み進めました。
     修吾お坊ちゃまの無邪気さ清純さに目を奪われましたが、確かにねえやの周りに他の男性が来た時の言動が気になりましたね。
     最期の「僕はきっと地獄に落ちる」という文言も気になりますね。

     個人的に気になったのは修吾お坊ちゃまの放蕩さですが……これもお母様が亡くなった事に起因するのかなとか色々と想像力がはかどります。

     ではまた。

    作者からの返信

    おはようございます。
    拙作のご高覧及びコメントどうもありがとうございます。

    修吾は千代や特に彼女と恋愛関係にならない人たちにとっては天真爛漫な子供です。

    けれど、実兄の貞吾はさておき第三者の直彦には不気味さが漠然と察せられてはいます。

    結果的には貞吾も直彦も若い命を絶たれ、ばあやの八重のように二次的な犠牲者も出ていますからね。

    飽くまで千代目線なので荒んだ貞吾の詳細は伏せたままにしておきました。

    しかし、ばあやの八重との関わり(母親代わりの彼女を粗略にはしても決して追い出しはしない)や死の直前のやり取り(普段は不在にしている父親と彼女の間柄を当て擦る)にヒントを込めたつもりです。

    それでは、また。
    繰り返しになりますが、コメントどうもありがとうございます。

  • 後編への応援コメント

     「愛って何?」企画にご参加くださりありがとうございます。
     そんなことはあり得ないと自信をもって宣った千代さんにこそ愛を感じました。ねえやにだけは許してほしい……何を許してほしいのでしょう、修吾ぼっちゃまは。
     千代さんが語った通りの清らかな子どもであったことを願います。

    作者からの返信

    拙作へのご高覧及びコメントどうもありがとうございました。

    ご賢察の通り、千代と修吾の結び付きだけは本物なのです。

    「僕はきっと地獄に落ちる」と修吾が語ってもです。

  • 後編への応援コメント

    こんにちは、一気に読ませていただきました。

    大坊ちゃまの醸し出す不穏な空気にざわつきながら読み進めていくと、初めは坊っちゃまが小さな英雄のようで微笑ましくかわいい……というところから一転、どうも見えないところで恐ろしいことが起きたような節がある。
    そして時が流れてまたしても、千代さんをめぐる男性が不穏な死を遂げる。
    一度目は救われたと思えたけれど、今度はどうだろう?彼女自身の冷静さで、あのまま浜で会えても、坊っちゃまの前から居なくなることはなかったかもしれない……

    色々とイフを考えてしまう作品でした。
    時には発熱すらコントロールしている節のある坊っちゃま。

    そして昔の日本社会の、今とはまた違う意味での窮屈さ、人生の選択肢の狭さ。
    古き良きなんてノスタルジックなイメージの影に隠れ気味のそういったものを、今の日本社会は多少は克服できたのだろうか、それとも違う闇が増しただけだろうか、など考えさせられ……
    少し昔の日本のリアルな暗部を描き出す描写が秀逸だと思いました。

    反面、季節ごとの坊っちゃまとの穏やかなやりとりが何物にも代えがたく輝いているのが、信頼できない語り手の手法で紡がれる物語の全体を、陰惨な印象で終わらせず、爽やかにしています。
    特に、葉っぱを描くのに現実の枯れた色彩でなく、若葉の色合いで描いた場面が、坊っちゃまの子供らしい感性と子供らしからぬ聡明さの両面を表すようで印象深いです。

    たいへんとりとめない感想となってしまいました。
    こういった作風は確かにこの手のサイトでは少数派になると思います。しかし流行りに乗っていなくても、人の心に残る作品だと感じました。

    作者からの返信

    おはようございます。
    拙作へのご高覧及びコメントどうもありがとうございます。

    丁寧かつ的確な読み込みに敬服します。

    雇人の千代を虐待し手篭めにしようとした貞吾はさておき本人も不遇な恋人の直彦は犠牲としか言いようがないですね。

    劇中の登場人物で彼だけが修吾の不気味さを感じ取ってはいるけれど死に見舞われる。

    あのまま浜で会って彼だけが汽車に乗って旅立っても明るいその後は考えにくいですね。

    特権的な貞吾・修吾兄弟に対して千代(やばあやの八重)、直彦は貧しさ故に選択肢を奪われた人たちです。

    落ち葉を色鉛筆で透かす場面はご賢察の通りです。

    千代の中では修吾は一貫して清らかな存在なので二人のやり取りは穏やかさを保ちました。

    「とりとめがない」なんてとんでもない。
    読解される力に大変敬服しました。

    繰り返しになりますが、ご感想どうもありがとうございました。

  • 後編への応援コメント

    お見事です。

    「蜘蛛には可哀想だけどね」
    読み終えた刹那、あどけない面貌のまま巣を払う少年の姿が浮かび、ゾワっとしました。

    作者からの返信

    おはようございます。
    拙作への応援及びコメントどうもありがとうございます。
    あどけない少年の底に潜む闇を読み取っていただけたなら幸いです。

  • 後編への応援コメント

    二日に分けて拝読させていただきました。
    丁寧に描かれた情景の重量感、色彩感など、読了後の余韻が続く作品でした。
    言葉遣いや時代考証など細部にもこだわりを感じました。

    直彦からもらった硝子ビーズ付きのヘアピンを鏡の前で付けるシーンが好きです。
    基本的に受け身で周囲に翻弄されつづける千代が、
    真夜中に「このままでいいのか」と自問し始める描写は引き込まれました。
    喧噪の中でふと立ち止まり、自分を俯瞰することで見えてくる焦り。
    そして、17歳の少女には重すぎる絶望…。
    皆が寝静まった真夜中の片隅で見つけた本音には、
    たくさんのものが滲んでおりました。

    大変すばらしい作品でした。
    愉しませていただき、ありがとうございました。


    作者からの返信

    拙作へのご高覧及びレビュー、コメントまでどうもありがとうございます。

    千代が鏡の前で恋人からのヘアピンを着ける場面は女性としての自我の目覚めを描く点で力を入れたのでそうしたご感想をいただけて嬉しいです。

    貞吾のような金持ちの坊っちゃまが遊びの色事を楽しむのは許されても(修吾も健康体で生き延びれば兄のようになった可能性はありますし、この兄弟はそれが特権として許される立場です)、千代や直彦のような使用人、特に女性の千代には「ふしだら」として許されない。

    そういった戦前社会全体の抑圧の中での目覚めです。

    修吾が千代にとっては女性としての現実的な人生の収奪者、抑圧者だった面を描きたかった意図もあります。

    高く評価していただけて嬉しいです。
    繰り返しになりますが、ご感想どうもありがとうございました。

  • 後編への応援コメント

    素晴らしかったです!呼吸と瞬きを忘れてしまう程のめり込んでいました……。
    素敵な作品をありがとうございました!

    作者からの返信

    決して短くはない作品なのに最後までご高覧及びコメントどうもありがとうございます。
    そんなに高く評価していただいて恐縮です。
    これは年末に思い浮かんでから集中して書き上げたのでダレは少ないかもしれないですね。