【勤勉なる怠惰】と【耐え忍ぶ嫉妬】
『はぁはぁはぁ』
息を荒くしながら親友の安全を確かめるために森を走っていた。
バカを相手に対人練習をして、脳筋箱入り娘をこてんぱんに負かしたから気分が良いけど、自分が勝つまであいつにつき合わされていたから
あの、アホ吸血鬼。
ーーー結果は10勝1敗。
泣きながら殺しに来るから油断しただけだから負けてはないわ。
『こっちは疲れてんのっ』
『はぁ…はぁ…、
バカの次もバカの相手をするはめになるなんて!助けて、ヨミ!
『
スズの後ろ姿を
ヨミの元へ急ぐ道中でテテに偶然的に
『
『ボスの情報を流して、
『キモっ』
『ありがとうございます♪♪』
【YFC】幹部は実力派レッドプレイヤーとして有名である。
その1人、【
性別年齢
『キモいし速いな』
スズが認可していない【YFC】でララシャに認められたその
割り合いはヨミが4、スズが6。
『どんな会話から初め……いやいや、ここは一旦、予測して…』
類は友を呼ぶということわざがあるのはご存知だろうか?
(今だ)『『【俊足】!』』
『チッ』
後ろ
ちょくちょくと、ゲーム内でも現実でもストーキングをしており、
まぁ…人の事は言えなかった。
百合の手前、友情と恋愛の
『私とヨミはそんなんじゃないから!!!』
『あ♡』
『ヨミ~♡』
『ーーースズ?』『ぁ?』
急にヨミが
いや、スズが一方的に抱きついていて、その
『お疲れにゃ、ボス♪』
目の前の光景を脳内フォルダに送りつつ、視線を変えずにテテがボスに歩み
テテか?
『んー、ボス。僕の顔忘れたのかにゃぁ~?』
よく分からない反応だにゃ。
『いや、
『別人だと思った』
『あぁ、
聞いてねぇし。
『それより、これ、どうするんだ?』っと、いちゃいちゃムーブをしている中を空気を読まずにヨミに話しかけるメラに、スズはヨミの意識が
………………
…………
……
40分前。少女たちの拳で女神が
最初のワールドアナウンスから遅れて、次の文がワールドアナウンスとして全プレイヤーのログに流れてしまう。
ぴこん♪
≪ワールドアナウンス:女神メルルの管理していた一部エリアのモンスターが強くなります。
また、
『やばっ』
メラさんは戦利品を回収しに泉の奥へ
……このアナウンスの内容。
ワールドアナウンスは他のログと
ぴこん♪
『あぁぁぁ…まだ続くのね…』
ヨミは頭を
≪【魔物の氾濫】の
『【
『アニメとかのあれ?』
ぴこん♪
≪【イノセクト・キング】の
ぴこん♪
≪【ダイヤモンド・ドルフィン】の討伐により、【魔物の氾濫】の進行度が3に上がります≫
ぴこん♪
≪【クラーケン】の討伐により、【魔物の氾濫】の進行度が4に上がります≫
ぴこん♪
≪【アリス】の討伐により、【魔物の氾濫】の進行度が5に上がります≫
これまでプレイヤー達が倒してきたネームドの名前が流れていき、
遂に……ぴこん♪
≪【ヴァナルガンド】の討伐により、【魔物の氾濫】が始まりました≫
運営からのメッセージが送られてくると、すぐに開くと同時に内容を確認したのは良い内容であって欲しかったからだ。
メッセージに書かれていた内容は、
【魔物の氾濫】の日付と場所、開始時間、凶悪化するモンスター、一定数撃破後に現れるボス・モンスターの強さと種類である。
『ちっくしょう!』
赤く広がった円が【魔物の氾濫】が起きるエリアで、中心に【×】と書かれていて、2日後の(現実の)午後12時から始まります……と書かれている。
ヨミは、ただゲームを楽しくプレイしていただけなのに、重要なイベントが
ぷくっぷくっぷくっ
『ーーーわっ、皆やる気だね』
最近になって追加されたオープンチャット機能では『
少しは気が晴れけど、
ゲームとはいえ、街に
『この3つはネームドを討伐した場所だから、
?』
『だとすると、ちょうど街の近くに1つずつあるね』
アーサーやカグラには、ネームド装備を作れるエリア【始まりの大地】を教えるのと引き
2人が討伐した【ヴァナルガンド】と【アリス】は雪国【グラーフ】に近い。
ドドドドドドドドドドドドッッ!!!!!
『うおおおおおわあああああああ……』
『!、メラあぁぁぁ…ぁあ!?』
何ヵ所も
『助けないとっ!【天翼】』
スキルのレベルアップと同時に【
【光翼】→【天翼】(飛行時間は同じ)に、
【光輪】→【
なった。
あっ、一回り細い翼が2枚増えてる。
『メラ、大丈夫?』
『あぁ~、流石にビビった』
『って、』
『ん?』
『おい。あれ見ろよ』
……泥の柱?
メラをお嬢様抱っこした状態で下に目を向けると、水柱の水が
嫌な予感がするけど、逃げることはできないと感じるのが
《ヨミ》《そして、》《メラ》
絶対的圧力を2人の少女は全身で感じ取っていた。
《怖がる必要はありません》
いつの間にか、大量の
『これは…!』
神聖なオーラは隠されているが、
女神だと判断したヨミの脳内では、そのシルエットから記憶の中の女神像を探し出し始める。
もう一度、見てみよう。
巨大な……巨大な…
世の中は、不平等だ。
最大限に放たれた殺気はメラをビクッつかせ、うっすらと見える女神の表情にも苦笑いを浮かばせた。
………………
…………
……
シルエットと胸だけが見える状態で女神ルフネは泥を
『メラは落ち着いてるなぁ。
(全く関係ない話しだけど、背景で、今も吹き出ている泥の柱で泉が濁っていないのが気になるよ)』
《メラ。
あなたには、【神殺し】の称号とそのタコに神の
《あと、タコを返します》
『いいねぇ!こいつはいらねぇけどな』
『きゅぴぃ!?』
内容は聞こえない。
でも、メラは
《ヨミには、【神罰】の称号と
『えっ』
え?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?ーーーえ?
混乱のループに落ちた。
称号
【神殺し】
神を倒した者に対して与えられる称号。
神の存在を感じることができ、神に関するものに対して特攻を得る。
【神罰】
神に直接与えられる特別な呪いの称号。
スキル【浄化】では消えない。
神の存在を感じ取れることができ、神に関するものに対して特攻を得る。また、
特定のスキルに影響が出ます。
≪神の試練≫
神に認められた者が【神族】になるための試練。または、【神罰】を解除するための試練。
『と、特別な、の、呪いとは?』
《ごめんなさいね?あなたは悪くないのよ》
《悪いのは考えなしに神の座席を与えた
《ねぇ?リリス?》
《ピッ》
腕を伸ばすと、何もない空間から後ろ
『あっ』
女神メルルが4女で、女神ルフネは長女!
一番、胸が大きい……いや、信仰を集めている女神だったから覚えてる。
リリスが破壊(闇)と再生(光)の女神ならルフネは空間(光)と創造(光)の女神だったはず。
《とりあえず、この空間に
《い痛ぃいたたた!?》
《もっと優しくしてよ~!》
リリスは空間の鎖?かな?表現しづらいなにかに
言い伝えでは、闇の使徒達が集団で
最強の女神。
今の私だと、勝てない相手。
《た、助け《あらあら(笑)》……ヨミぃ~》
《この子が迷惑をかけてないですか?》
《迷惑なら連れて帰りますが、『リリスは私の友達!必要です!』……へぇ?》
その笑顔の意味は分からないけど、悪い感じは感じないから返答は間違ってなかったと思う。……思うだけ。
リリスが連れてかれたら、ちょっぴり悲しいかも…だし。
『なぁ?
そろそろ再戦したいんだが?』
『メラはぁ…(マイペースだな…)』
少し
だけど、迷惑行為以外でのゲームプレイには口出しできないのが【OTW】の良いところだしぃー。
でも、今は…
『あのさ、あのモンスターに勝ったのにコインがドロップしないだが?』
女神さんを前に女神をモンスター呼ばわりしたらダメでしょっ!
でも、確かにどんな時でもモンスターを倒したらコインくらいは手に入ってたのに何でだろう?
《素直な子なのですね》
《
『……復活する?』
《えぇ》
《我々は、今まで数々の英雄に倒されいます》
『ええええええぇーっ!!!』
《うふふふ》
《この話しは
むぅ。教会に聞くしかないみたい。
《では、神殺しの
ルフネが両手を泥の柱に突っ込み、腕を戻した時には、ルフネの手のひらに大量のコインが乗っていた。
えっ!?えっ!?
『泥がコインに!?』『おもしれぇーー♪』
《与えられる数は両腕に
そう言って、ルフネの気配が消えてくと同時に泥の柱の勢いが落ち着き初める。
あ、泥が消えちゃう!お金!
『【
『【
『ズルい』ぞっ!ヨミ!』よっ!メラ!』
メラとヨミは泥だらけになるのも覚悟で、
ちなみに、リリスはルフネが完全に消えてから解放されたが、拘束は
………………
…………
……
≪今日の戦利品≫
・腕いっぱいのコイン(20万コインくらい)
骨の腕だと
・泉の水(30キロ)
イベント前には無かったけど、MP回復効果があるみたい。
【風船】の余りを持っていて良かったわ。
・神聖なる泥(10キロ)
メラが水底に潜った時に見つけた光る泥。
半分も分けてくれた。嬉しい♪
・女神が
ゴミだと思う。
鉄として使えるから【
………………
…………
……
そういえば、リリス。
《なぁに?》
言葉が
《ヨミの新しい称号のおかげかも》
【神罰】のおかげ?
《アレって、神々同士の争いを無くすための
内緒にって、(そりゃあ怒られるよ)
《他にも変わっているスキルがあったでしょ?》
『本当だ』
『あっ!リリス!』
《なぁに?》
……なんか、姉女神から解放されてから、べたべたしてくるな。まぁいい。
ここを女神メルルが管理?していたなら、ここもネームド装備が作れる場所?
《正解!》
【7つの試練】も…?
《それはぁー、できる……みたいだね?》
『なら、【
私に《2つも大丈夫なの?》ってリリスが言うけど、ただでさえギリギリのスケジュールだったのよ?
それが、
【魔物の氾濫】のせいで、この場所はイベントに使用されるから挑戦することができない。
そうなると、第2回イベント前に全種コンプリート計画が
【破壊神降臨】を使っちゃったから、バッドステータスとして強化されたステータスが0になるまで減少していってしまうし、次に使用可能になるまで待ってらんないっ!
………………
…………
……
ーーーそんなヨミが挑戦して、30分
≪対【勤勉なる怠惰】戦≫
目の前に立つのは、
そして、大量のチョコレート。
『つ、強い……眠気が…z……』
幸せな感覚を
ーーー2時間経過。
≪対【耐え忍ぶ嫉妬】戦≫
『このままじゃ勝てないな』
身体が悲鳴を上げる音が響く。ついには斧が落ちた。
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