HAYABUSA ON STAGE

高城 真言

夏(一年目)

第0話 HAYABUSA RANKERS

???

【来たれ!百戦錬磨のモテ男!】


 そんなタイトルに惹かれて、書店で購入した薄ペったい雑誌。殆どのページがテレビ広告で、たまに入るコラムは天声言語が如く、耳ざわりの良い希望的観測ばかり。

 失敗したかなあ、なんて思いながら数百円の紙を捲っていれば、煌びやかな見開きに目を奪われた。

 派手な照明の下、電飾の施された舞台の上で、その男はカメラ目線で手を振っている。柔らかな笑みを浮かべ、周囲の仲間だろうか、同じ舞台に立つ男たちに背を預け。耳から伸びる小さなマイクに指を添えて、顎から伝う汗がやけに爽やかだった。

 そのアイドルの名前は──

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