冬と春の間

道の端に溶けかけた雪の塊を見る。

時に誰かに惜しまれながら、溶けゆく雪は道路の土が相まって少し茶色い。


まだ桃色が見えない季節の中で白が消えていく今が、別れの頃を呼ぶ合図のようだ。


それが気に食わなくて小さな脚で雪を蹴り飛ばす。


氷めいた雪塊はシャンと音を立て飛び散っていった。

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