第12話  両親の喧嘩

 3週間後、結果が来た。

 実の兄妹だったらこのままの関係。

 もし、義理だった場合、結婚出来る。



『不一致』



「「えっ!?」」

 思わず声が出た。響もだ。

 どういうことだ?

 母が不倫?

 父が不倫はあり得ないし…(父が不倫して出来た子供は連れ子になるからあり得ない)

 父と母は沈黙が続いている。

「…あなたのせいよ!あなたが、あなたが不倫なんかするから私もしたんじゃない!」

「知ってたか…まあそうかもしれないけど、結果的にお前も悪いだろ!」

 両親の喧嘩…初めて見た。あんなに仲良かったのに。

 俺達のせいで…

「ごめん。私達のせいで」

 響が代弁してくれた。

「いや、あなた達のせいじゃないよ。全部こいつが悪いんだから」

「そうだ。お前達は悪くない。でも、こいつが悪い」

 不倫は悪い事だ。その人達の人生をも変える。

「どっちも悪いよ」

 これは素直に言っとこう。

「えっ。あー、うん。ごめん。二人共」

「ごめんなさい。あ、後この人とは離婚します」

「「えぇぇぇ!!」」

 父も頷いている。

「大丈夫だよ。たまには会うから。というかあなた達、結婚して家建てるでしょ」

「うん。多分」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る