第47話 世界会議
世界会議の会議室にやってきた。
皆王様らしい。なんか威厳がある。
髭の効果かな?
しかし、ユウトを含めても10人しかいない。またあの国は、魔王討伐に不参加ですか? どうなっているの? ファーガソン君の故郷は...
おお!! 温野菜王もいる!
「温野菜王お久しぶりです」
「やぁ! ユウト王! お久しぶり! 温野菜食べる?」
「有難うございます。美味しいです。付け合わせのレインボーソース良いですね」
温野菜王とユウトは仲が良い。笑いながら話をしていく。すると、魔法王も現れた。
「モグモグ! ユウト王! 次期王であるプリーモ皇子と、私の娘達はどうかね?」
魔法王も温野菜食べてる〜
「魔法王! うちの息子は、ご飯をあーんして貰えないと食べられないくらい熱々ですよ。良い王女様達を頂きまして、ありがとうございます」
ユウトは、魔法王にお辞儀をする。
「ユウト君、うちの娘はどうかね?」
温野菜王も政略結婚にさせたいらしい。
ブームか?
「私の次男か、プリーモのいずれ産まれる息子にお願い致します。温野菜国の女性を私は妃に選んでおりますから、同盟関係は盤石ですよ」
温野菜を食べながらお喋りをしていたら、
もうすぐ会議の時間らしい。
皆、好きな席に座る。
「えー私は温野菜王です。前回の魔王討伐の時も全国家に会議の依頼を致しましたので、今回も私が議長を務めさせて頂く運びとなりました。宜しくお願いします」
パチパチと拍手が起こる。
「今回お呼びたてしたのには訳があります。
先日、魔法王国に、花畑王国の使者がやって来て、新魔王は花畑王国を壊滅させ、皇族の安否不明との連絡が入りました。前回の魔王侵攻では、周辺諸国がじわりじわりと侵略されましたので、一丸となって対処していく必要があると私は考えます。皆様の意見をお聞かせください」
魔法王が手を挙げた。
「周辺諸国というと、ナルシス王国、うちの魔法王国、聖王国、料理王国となりますが、被害報告はありますか?」
『ありません』
「では、前回魔王討伐に参加したユウト王にご意見をお聞きしたいですな」
全王達からの視線を受けて、ユウトは立ち上がる。
「まずは、新魔王の侵略した、花畑王国周辺のみ警戒は、見解を変えた方が良いでしょう。転移があるこの世界で、新魔王が旧魔王城に本拠地を置く可能性も充分考えられます。それをも見越した対応をお願い致します。更には、前回魔王討伐の折には、各国より猛者を送って頂きましたが、レベル上げにはいささか時間がかかります。新魔王討伐隊の完成は、二、三年を見て頂きたく思います。剣士と聖騎士を七十四名、弓矢兵や忍者二十五名、賢者二十五名、魔法士二十五名くらいは最終的にはご用意をお願い致します」
すると、拳闘王とサマーソルト王が怒りをあらわにする。
「拳闘士は使えぬと申すか!?」
「サマーソルト士は有能であるぞ!?何故に入っておらぬ?」
ハゲと前髪パッツンはいらないのだよ!!
ユウトはやれやれと語り始める。
「パーティを結成する上で、前衛、中衛、後衛が存在致します。前衛は遊撃及び盾役が必要になります。前衛は二人が望ましいです。更には剣や盾を持つものがふさわしいのです。次に中衛は、指揮官になります。遠距離攻撃もできて前衛にも加担できる者が望ましいです。忍者や吟遊詩人などです。
最後に後衛は賢者と魔法士で決まりです。
回復と攻撃魔法を敵の邪魔が入らないようにスムーズに行います。拳闘士とサマーソルト士はどこで活躍を?」
『前衛か中衛』
「正気ですか? 敵の攻撃を受ける手段はあるんですか? 生身でしょ? 遠距離攻撃もないですよね?」
「前回の魔王討伐の時には、多数送った筈だ」
「我が国もしかり」
「ですが、前回の魔王討伐の指揮官をとらせて頂きました経験上、サマーソルト士及び拳闘士はすぐに死んだり、怪我をして直ぐに故郷に帰ったりとなかなか使い勝手が悪かったです」
「ーーーーーー」
拳闘王とサマーソルト王は黙ってしまった。すると剣豪王が話をはじめた。
「前衛の遊撃及び盾役とあるが、うちからは、剣士しか出せぬ! 半分の三十七名は聖王国が何とかしろ!! しかし、聖王国から賢者もとなると、国別で負担量に差が出てくるな」
「戦争とは、兵士だけでは何もできません。お金、食糧、訓練場所と全て揃わなければ、出来ないものです。だから全国家に様々な協力をお願い致します」
ユウトは頭を下げて全国家にお願いをする。
「勇者はどうなんだ? 使えそうなのか?」
「職業レベルは、幼い頃から上げており、全ての職業レベル99に達しています」
それを聞き、全国王は驚いていた。
普通の兵士で一つの職業レベル25くらいが平均であるからだ。
「今回は、我が息子が勇者という事もあり、
十以上もの職業をカンストした私自らも、魔王討伐に参加致す覚悟であります」
「フハハハハ!! 剣豪王であるわしも行きたい所だが、荷が重いなぁ。全て任したぞ」
何とか会議は踊らず、纏まったようだ。
ナルシス王国では今後、レベル上げの訓練メニューと宿舎の準備が必要になる。
まぁナルシス王国兵は平均職業レベル80はあるので、レベル上げの指導者はいるから彼らに任せられる。
後は、花畑王国からの使者から、花畑王国への侵入方法を聞きださないといけない。
「魔法王よ! 花畑王国へは、どうやって行けるのですか?」
「伝令兵曰く、転移か地下のダンジョンを通る必要があるらしい」
「地下のダンジョンですか...二、三年後案内して頂く為に保護をお願い致します」
・
・
・
「はぁ〜やはりここが一番落ち着きますな! 魔法王よ!」
今何をしてるかって?
剣豪王、温野菜王、魔法王、ユウトでクラブの二階を貸し切って踊っているのだよ!
やっぱりか〜と思った諸君!!
期待は裏切らないぜ!!
「しかし、新しいミュージックは実に斬新ですな! 手も足も全て違う動きをするなどなかなか難しいです」
「剣士たる者、舞くらい舞えねば話にならんからな! 良い経験だ」
剣豪王は意外と楽しんでるらしい。
「新たなレシピが浮かんで来そうじゃわい!」
温野菜王は、クラブミュージックからどんなレシピが生まれそうなのだろうか...
ユウトは適当にナンパして、女性も見繕っていく!! 王達は楽しいひと時を過ごしたのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます