異質学校
やまねこ
プロローグ
キーンコーンカーンコーン
今日は弥佐倉私立高校の入学式、暖かな日差しが木々の隙間から差し込み、とても穏やかな一日だった。浦田翔一はこの学校に楽しみという気持ちを抱いていた。この学校の本当の姿を知るまでは・・・・・・
浦田は一年三組だった。
「このクラスの担任を努めることになった、原松泰輔だ。よろしく」
鍛えているとひと目でわかるほど引き締まった腕をしていた。その姿には、恐ろしいオーラを感じ取れた。
「怖そう、嫌な先生に当たったな」小声で思わず口にしてしまった、すると
「わかる、雰囲気が凄いよね」
そう言いながら前の女子が話しかけてきた。再び浦田が話しかけようとした時
「おい!そこの二人!何を話している、私語を慎め!」
と、大声で原松が叫んだ。浦田は、仲良くなるチャンスだったのにと心の中で思った。
「ちょうどいい、おい下崎、このプリントを全員に配れ」
と原松が生徒の一人に指示を出した。その指示のあと、さっき話していた前の女子が立ち上がった。どうやら前に座っている子は下崎という名前らしい。
配られていたプリントに目を通す。プリントを読んでいるとにわかに周りがざわめき出した。
生徒の一人が先生に質問した。
「なんですか、これ」
「そのプリントの通りだ。四月、五月、六月、九月、十月、十一月、十二月、一月、二月の月末、国数英理社の五つの教科の復習テストを行う。そのテストの合計点がクラスの中で一番低い生徒は、弥佐倉学校特有の処分を行う。」
「なんですか、その処分って・・・・・・」
「知りたいなら復習テストで最低点を取ればいい。その覚悟があるのならな」
原松がそう言うと、生徒を睨んだ。その顔は恐ろしく、クラスが一気に鎮まった。これから、どんな生活が広がるのだろう・・・・・・
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