絶望のツンドラ【『絶望のツンドラ』シリーズ】
筑紫榛名@12/1文学フリマ東京え-36
(一)
銃声と悲鳴が入り乱れていた。元警察官のベリヤ・マハラゼが手にしていたM―77拳銃を演台上の「大統領」に向けた次の瞬間、周囲に配置されていた陸軍の兵士たちが無差別に自動小銃を群衆に向かって掃射してきたのだ。結局マハラゼは一発も撃つ間もなく、何発のも銃弾を体に受けて仰向けに倒れ込んだ。ほとんど一方的な銃撃で、演説会場は一瞬のうちに処刑場へと役割を変えてしまった。
「大統領」の演説を聴きに来ていた民衆に反政府組織のメンバーを何人も潜り込ませていたが、銃撃により逃げ惑う一般市民と飛び交う銃弾の波に飲まれ、生死不明のまま散り散りになってしまった。
(続く)
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