ケッコン？？(･ 〰 ･)？？

ケッコン

「おっじゃまっしま〜す！」

　今日も彼女が遊びに来た。付き合ってもう4年になる。

「新作のゲーム買ったんでしょ〜。やりたーい！」

　そう言ってスキップしながら家に入る。築30年のアパートでスキップはやめていただきたい。

　彼女は慣れた様子でゲーム機をガタゴト準備しはじめる。

　ウキウキしている彼女をこたつから眺めていた。

　いつもどおりの彼女がそばにいることにリラックスしすぎた為か、こたつで暖まりすぎた為か、思考がぽろっと口からこぼれた。

「…………結婚したい」

　彼女がピタッと動きを止め、振り返る。

　あれ、今、自分プロポーズした？　自分でも予期していなかった言葉にハッとする。

　あまりにも突然すぎる。

　プロポーズってディナーとか夜景とかもっとロマンティックな雰囲気でするも──

「ケッコンなんてゲームソフトあった？」

「え？」

「え？」

「「え？」」

〜完〜