第三部後半(45,46話あとがき)

◆停滞


「放課後のタルトタタン~穢れた処女と偽りの神様~」

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054954440294


 連休でしたがけっきょく寝正月を引きずって何もできませんでした。困ったものです。読む方も滞ってます。


 書き手あるあるだと思うのですが、エンタメとしてはこうするのが正解なんだろうなあというのはなんとなくわかりつつ、自分の中でそれをなぞる意義が見いだせないことってあるじゃないですか。


 そこで折れずに我を通す方法を見つけられれば強力な武器になると思うのですよ。それにやっぱりやりたくないことはやりたくないので、やらない。


 どうにか両立しようと考えてたら数年が飛んでしまったのが放タルという構想で、「もういいやじゃあ好きなようにやるよ」と居直ってようやく書き出せたのですけど、ここに来てまたそこに立ち返ってるというか。まあ揺り戻しですね。


 でも逆に、できないなら徹底して好きなようにやるべきではないかとも考えてしまい、思考が拡散してしまっている状態です。


 で、結果として、変な話なんですが、PV等の数字がどうでもよくなってしまったというか、どうでもよくはないのですけど、なんでしょうね、そこに意識が向かなくなってきて、ランキングもずるずると後退中です。


 とことんまで自分が納得するために書いてるんだなあと。芥川の言葉を借りるなら「僕の中の詩人を完成する為に作つてゐるのである」というやつです。分裂気質ばりばりですね。


 悩みはじめた頃はそこそこいい順位にいたんですけど、そこから落ちてきても他人事みたいな感じで。ある意味無敵なんですけど、その分、危機意識とかハングリー精神にも欠けるので一長一短といったところです。


 と、ずっと悩んでるかのように書いてますが、実際には気が散ってほとんどの時間をらくがきに費やしてます。


 なにぶん、答えもなければ設問がなんであるかもわからない状態なので、無意識でもできる作業に流れてしまうわけです。


 単純にフィジカル的な問題として自律神経が乱れてる実感もあり、私生活もだいぶだらしないことになっています。しばらくはろくに推敲もできない気がしてきています。


 まあ、すべては明日の自分次第です。期待も絶望もせず託してみましょう。


 そんなわけでランキングは212位から292位。過去最低位です。300位以下はちょっと避けたいところですね。



◆45話「ゴーン・ガール」


 タイトルは現代の巨匠デヴィッド・フィンチャー監督によって映画化され、後味の悪さから大評判になった同名の小説から。


 修羅場ですね。実家に帰らせていただきますという感じです。


 ここもどう描いたものかと悩んでます。というのも、ここで知佳がはじめてきっぱりと自分の意志を示すので。


 なので、ちょっとわかりやすいトリックみたいなものを仕掛けてみたわけです。


 こういうわかりやすさがあると、なんとなく次の展開も受け入れやすくなるかなと。理屈ではなく、フィーリングの部分で。


 いちおう、そのあと自分で理由を説明してくれてますしね。ただ、これは自分に言い聞かせるためというか、自分が決めたことに忠実であろうとしているだけで強く引き留められれば話くらいは聞いたんじゃないかなあというのが、作者の解釈なんですけど。


 ただ、ここでカナがあくまで塩な態度でふて寝してしまうので知佳的にはおもしろくないわけです。あれ、引き留めないのと戸惑いつつ発言を引っ込められず出ていくという感じですね。


 こういう感情的なシーンはなんとなく読んでも理解できて、少し丁寧に読むと引っ掛かり、よく読むと納得できるという描き方が理想ですね。



◆46話「バレンタイン・イヴ」


 自転車の練習なんですが、細々と描いてもしょうがないなとあっさり乗れるようにしてます。


 よく、言葉では説明しづらけれど一度覚えたら忘れないことの例としてあげられるのが自転車の乗り方ですよね。


 第三部の前半では教える立場だった知佳が教えられる立場になるという回でもあります。


 これもある種の秘密特訓なので、五條以外を登場させない口実にもなります。


 五條以外のクラスメイトがほとんど出ないのはこれ以上キャラを増やさないようにするためなのですけど、ずっと五條とマンツーマンなのもなんか不自然だよなあとこういう口実を求めたくなるわけです。


 バレンタインイベントはフラグが折れたと思わせて、ここで意味合いを変えて復活させています。

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