参加予定作とわかりやすさの話
◆カクコン6の結果が発表された件
前回の記事で、次は小説の話をすると書いたので、そろそろカクコン7参加予定作について簡単に語っておこうかなと思います。
その前に――なんですが、カクコン6の結果発表がありましたね。
知り合いの方で受賞者はいなかったはず……なのですが、「いや、俺、俺!」という方がいらっしゃればお知らせください。
応援していた作品はけっこう読者選考通ってたんですけど、そこから先がやっぱりむずかしいですね。
ちょっと前に書いた「かくれ鬼」はweb小説コンテストを題材とした話でしたが、ああいうことにはならないようにと願うばかりです。
あとは、「どんでん返し部門はやっぱり受賞なしか」というのがありますね。
実験的な部門だったじゃないですか。ミステリ読み的にはちょっと注目してたんですが、1年2年で結果が出るようなものでもないよなとも思っていたので、今年はどうなるのか気になるところです。
発表されたときいろいろ言われてましたけど、うまくいかなかったから、と1回でやめたら本当に何も残らないと思うんですよね。何か長期的なビジョンがあるんだろう、と踏んでいるのですがどうでしょう、運営様。
どんでん返し部門がそのままの形で残るかどうかはともかく、何らかの形で今年のコンテスト運営に反映させてほしいですね。
って、そうそう、地味に重要なのがカクコン7の公式アナウンスです。
そりゃ、あるだろうし、あると見込んでこの連載をはじめたのですが、大リニューアルで名称変更とかなくもないので、発表を見てちょっと安心しました。
カクコン7参戦に向けて、本格的に取り組んでいきたいところです。
◆参加予定作(仮)
というわけでの、参加予定作です。
第5回の体験記でも散々語ったんですが、「放課後のタルトタタン(仮)」という構想について簡単に触れておきたいと思います。
まだタイトル決まってないのかと言われそうですが、ここまでくるともう他のタイトルが浮かばない気がします。
内容としては学園伝奇幻想ミステリといったところで、綾辻行人の『Another』だったり米澤穂信の『リカーシブル』みたいなものを想像していただければな、と。
要は、どこかの地方のローカルな伝承だったり信仰だったりを、
そんなに怖い話じゃないんですけどね。たぶん。でも、『Another』みたいなグロさはないのでああいうのが苦手な方はご安心ください。そして、そういうのを期待された方がいたら、ごめんなさい。
◆スプリチュアルやね
この話は一言でいえば「スピリチュアル」です。
目には見えない何か、言葉にはできない何かを描く話です。
小説とか物語はそもそもそういうものだとは思うのですが――最近も話題になったじゃないですか。いまの受け手は簡単に「わかんなかった」と言うし、それを批判の言葉として使っていいという空気があると。
だから、必ずしもすべてに説明があるわけではない話、ともすれば不親切と思われかねない話は書き手が先回りしてそれを作品の魅力としてプレゼンすべきじゃないかと思うんですよね。
それで「スピリチュアル」です。よくわからないことそのものが作者の狙いであり、作品から感じ取ってほしいことです。
もちろん、ストーリーとして最低限説明すべきことはしますし、むしろ説明してるシーンが多い話だとは思うんですが、最終的には含みが残る話なので、最初に断っておこうと思った次第です。
これまでは「不条理」だとか「幻想ミステリ」と言ってたんですが、あまり一般的なタームではないので、「スピリチュアル」という方が想像しやすいかなと、今回はこの単語をプッシュしてみました。
「オカルティック」という言葉も想起されたのですが、「スピリチュアル」の方が肯定的なニュアンスがあるので、こっちかなと。
行間に漂うつかみどころのない何かを作品の魅力として肯定的に受け止めてほしい、という願いも込めて「スピリチュアル」です。
◆進捗の話
そんなわけで、ちょっと参加予定作について考えはじめているのですが、進捗としては相変わらず導入部で頭を悩ませています。
これまでにすでに数万字はボツにしてきたので、そろそろ決定稿をばしんと通したいところですね。
全体的な構成はほぼほぼ固まってるので、導入部さえ固まれば、あとは細部を詰めつつ本文を執筆していく感じです。
「まだ半年あるから」と余裕ぶっていられるほど筆が速いタイプでもないので、本当にいい加減書きはじめないとダメですね。
まあ、何もできないときは本当に何もできないので、最近はこうしていろいろと考えられるだけマシな状態と言えます。
最後に、そうしていろいろ考えながら書いた最新のあらすじ案を載せて、今日は筆を置きます。
それでは。
◆「放課後のタルトタタン(仮)」あらすじ
「目に見えるものだけがすべてじゃないんだよ」
記憶の奥底で幼い声が囁く。
それが誰かは思い出せない。
思い出せるのは、不思議な直観力を持った誰か、ベテルギウスの超新星爆発を予知した誰か、ということだけだ。
もしも、自分にも同じような力があれば――
知佳は思う。
目の前の少女の正体がわかるのだろうか、と。
「なあ、知ってるか。心臓の取り出し方」
少女が問う。戦時中に惨殺された女学生の怨霊にして祟り神「りんご様」を名乗る少女が――
目には見えない何かを巡る、境界線上のガールミーツガール開幕。
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