3話 たった2人で文化祭 Part2

「まずは先生に文化祭の枠が貰えるかの確認をしなきゃいけないな。」

俺がそう切り出す。

「うん。そうだね、とりあえず先生に掛け合ってみないとね」

音葉もそれに賛同する。

うちの学校は、文化祭が1日目と2日目に別れている。1日目は全校の前でダンス部や吹奏楽部などの部活や、申請をした生徒などがパフォーマンスを行う。文化部にとっては、学校の人に自分たちの活動を知ってもらう唯一と言ってもいいチャンスだ。2日目は各クラスの出し物や外部出資の屋台などが楽しめる、いわゆる一般的な文化祭である。また、ステージも用意されており、そこでは生徒ではなくて一般のお客さんに対してパフォーマンスを行う。

「出来れば2日とも枠が貰えると嬉しいんだけど…最悪1日目だけでも良しとするか。」

「確かに新しいメンバーを募集するとなると、全校の生徒が見てる1日目の方がいい環境ではあるよね。」

「どうする?今から職員室行くけど、一緒に行く?」

俺が音葉にそう聞くと

「私も行くよ。七音君だけだと心配だしね♪」

音葉がいたずらっぽく笑いながら言った

「なんだそれ」

「あは♪冗談だよ。でも一応ついて行くけど。」

「そうか…じゃあ行くか。」


~職員室~

「失礼します。鈴木先生いますか?」

先程の部活登録の時に掛け合った担任の鈴木先生を呼ぶ

「どうした?まだなんか用か?」

先生が聞いてくる。

「あの…文化祭の件なんですけど」

「枠ってまだ余ってますかね?」

「ああ、多分まだ出れるぞ。2日とも会いてるがどうする?」

「2日ともでます!」

音葉が声高々に宣言する。

「分かった。では申請はこちらでしておく。」

「「ありがとうございます」」


~部室~

「良かったね♪文化祭に出れることになって。」

「ああ。そうだな、これからは練習が大変になるな。」

そんな会話をしてると、音葉があらたまってこちらを見る。

「改めて…私のわがままでバンドを組んでくれてありがとう。今まで誰とも組んだことないから…一緒にやってくれるって言ってくれた時、すごい嬉しかったんだ♪」

急にそんなこと言ってくるからこっちも恥ずかしくなって

「別に…俺も音葉の歌を聴いて組むって決めたんだからさ。そんなにあらたまるなって。なんなら音葉と組めてよかったって思ってる」

そんな柄にもないことを言ってしまう。

「ありがとう♪私も七音君と一緒にやれて嬉しいよ!」

音葉も俺に負けじとそう言う。

そしてしばらくその場に静寂が訪れた。

俺も音葉も気づいたのだ。自分の言った言葉の恥ずかしさに。

「とっ…とりあえず、もう少しで夏休みでしょ!たくさん練習頑張ろうね///」

均衡を破るかのように音葉がそう言う。

「お…おう!」

音葉の言う通り、もう少しで夏休みだ。そしたら朝からずっと練習ができる。俺達はギターボーカルとドラムという、2Pバンドだから最初のインパクトはあるが音に厚みがなく、物足りなさが感じられる。だからそこをカバーできるだけの技術が欲しい。俺らは個々での技術はあるものの、他の人と楽器を合わせる経験がほぼ無に等しい。なので夏休みは2人の音を合わせるというところに重点を置いて、練習しようと思ってる。


~夏休み初日~

「よし、じゃあ今日からはセッションの技術を磨いていこう。それから…文化祭でやる曲はこの前弾いてもらったあのバンドの曲入れるとして、あと2曲は俺らで作ろうと思う。」

俺達が文化祭で使える時間は20分。MCを挟むことを考えると、3曲が妥当なのだ。

「私たちで?できるかな…」

「できるさ。ある程度の音楽知識さえあれば作れるはずだ。何より、俺達の作った曲の方が、気持ちも乗せやすいだろうしな。」

「…わかった。やってみよう!」

音葉が快諾してくれた。

「よし。じゃあまずは午前は曲作り、午後はバンド練の予定で、夏休みは進めていこう。…でもいいのか?俺は構わないんだけど、夕方まで練習入れちゃったりして。せっかくの夏休みなんだし、もう少し別のこともしたらいいんじゃないか?」

俺がそう聞くと

「大丈夫!私が今1番やりたいことはこのバンドなの。それとも何?私とずっと一緒じゃ嫌?」

少しニヤッとして聞き返してきた。

「いや…そんな事はないけど…」

「じゃあ、OK♪ちゃんとオフの日も作るし、私は大丈夫だよ。」

「ならいいんだけど…」

「そうだ。今日練習終わり空いてる?」

音葉が尋ねてくる。

「空いてるけど…何かあるのか?」

「私の親戚に部Tとかを作る店で働いてる人がいるの。だからそこに行こうかなって。同じ服でいた方が、心も通じやすくなるんじゃない?」

そんな提案をしてきた。

「確かに…わかった。じゃあ今日の放課後行こうか。」

「うん♪」


「じゃあ曲作りに入ろう。どうする?作詞と作曲を完全に2人で分けるか、それともどちらも2人でやるか」

俺が聞くと

「どっちも2人でやろうよ。その方が2人の歌って感じがするでしょ?」

凄くいい笑顔でそう言ってきた。可愛い。

「確かにそうだな。じゃあ2人でやろうか。それで、音葉は曲を作ったことは無いんだよな?」

「うん。やったことないよ。」

「俺はしっかり作った訳じゃないが、何度かは挑戦したことがあるから作り方は知ってる。」

「そうなんだ!じゃあ今まで作った曲とかはまだあるの?」

「いや…全部途中でやめて消しちゃったんだよ」

「え?なんで、もったいない。」

「詞を書いてる途中で死ぬほど恥ずかしくなったんだ」

「あぁ…なるほど…」

「まぁそんな過去の話はいいんだ。」

「そうだね。じゃあ作り始めようか」

「よし。じゃあまず決めなきゃあけないことがある。」

曲の作り方を知っている俺は説明を始める。

「決めること?」

「詞先なのか曲先なのかだ。」

「詞先?曲先?」

「まぁ要するに詞から書き始めるか、曲から作り始めるかってことだ。」

「なるほど!それってどっちが普通なの?」

「基本的にはどっちが先でもいいようにはなっている。まあほとんどの人は曲先なんだけどな。」

「ふむふむ」

「でも詞先か曲先かで同じイメージで作っても全く違う曲になったりする。」

「そうなの?」

「詞先だと最初に書いた詞に合わせて曲をつけることになるから、伝えたい言葉をより良いフレーズで伝えられる。曲先だと作った曲に詞を当てはめるから、より良いメロディを作りあげることが出来る。」

「なるほど。」

「だから、メッセージ性の強い曲を作りたいなら詞先。より音楽性の高い曲を作りたいなら曲先で作った方がいいとはされている。」

「そっか…どっちがいいのかな?」

「…別にこの2つに関しては、どちらかで確定させなくてもいいんだ。」

「え?どういうこと?」

「例えば、サビだけは詞先でメッセージ性を強くして共感ができるような歌詞にして心に残るようにして、その他のところを曲先にしてサビに向けて盛り上がって行くメロディにしたり、逆にサビ以外を詞先にしてメッセージ性を強くして共感を求めて、サビを曲先にして聞き心地のいい耳に残りやすい、つい口ずさんでしまうようなメロディにするとか、いろいろ応用は利くんだ。」

「うんうん…」

こんな長い説明を音葉は一言も聞き逃さないと言わんばかりの顔で聞いている。

「なんならサビのどうしても聞かせたいワンフレーズだけ詞先にして、その他は曲先にすることも出来る。」

「そっか…曲作りって深いねぇ。」

「あぁ、だから数え切れないほどいるミュージシャンがいくら曲を出そうとも、全く同じ曲にはならずに、共存していけるんだ。」

とりあえず深いような言葉を言っておく。

「……よし。私決めた!サビを曲先にしてその他を詞先で作ってみる。」

音葉が決意したようにそう言う。

「うん…いいんじゃないか?バンド初披露なんだ。やっぱり覚えて貰えるような曲の方がいいから、サビは曲先の方がいいと思う。」

「うんうん!じゃあそうと決まればさっそくサビ以外の詞を考えよう!」

「そうだな。じゃあ詞の書き方について教える。」

「よろしくお願いします。」

まるで先生と生徒だ。

「詞を書く時はまず、Aメロ、Bメロサビに分けて考えるんだ。」

「AメロとBメロとサビ…」

「まずはAメロ。ここは実際に今自分が置かれている状況や、身の回りの近い出来事を。そしてBメロには自分の感情、考えなどの内面的描写を。そしてサビは自分の目標や夢、遠いところの風景などの自分の手の届かない範疇のことについて書くのがいい。」

「なるほど…」

音葉は相槌を打ちながらメモを取っている。

「あくまでこれは一般的な作詞のフォーマットであってこれにあてはまらない曲も沢山あるから。」

「なんだか難しいね。」

「まあな。でも難しいからこそ自分の曲に愛着も湧くってもんだろ。」

「確かにね。」

「じゃあ作詞についての話を続けるぞ。」

「うん。」

「音葉は詞と文章の違いってなんだと思う?」

「えーっと…なんだろう…。」

「まあ急にそんな事言われてもわからんわな。…大前提として、リズムがあるかないかでこの2つは別れる。」

「なるほど。リズムかぁ」

「どんなにいい言葉でもリズムがなければ歌ではなくただの詩だ。だから最低限音楽のルールに則ってビートを入れなければならない。」

「なるほど。」

「例えば4分の4拍子だったら1小節に1・2・3・4のリズムで言葉を入れなきゃならない。この1小節に無理やり言葉をねじ込むと、リズムがなくなり歌と呼べるものではなくなる。だから詞を書いたら、途中で今自分が書いた詞がリズムに乗せられるかを確認しなきゃならない。どうしてもリズムに乗せられない時は同じ意味でリズムに乗せられる言葉に変えることになる。」

「うーん…そう聞くとほんとに私に出来るのか…」

「大丈夫。そうだな…こう考えてみれば行けそうじゃないか?国語で習う短歌って五七五七七のリズムでできているんだ。その証拠に短歌俳句類は口で言った時の語感が凄くいいだろ?」

「確かに。」

「ずっと五七五七七で作るのはさすがに単調になるし、少し古臭い感じもしてダメだけど、五七五とか五七五七七のところがあってもいいと思うし意識するだけでもだいぶリズムをつけやすいと思う。…な、なんか出来そうだろ?」

「…うん♪」

「じゃあぼちぼち考えていこうぜ。」


~1時間後~

「うーん…なかなか進まないもんなんだね…」

「まぁさすがに初日からそんなに沢山進めようなんて思ってないからな。焦らずやっていこうぜ。」

「うん、そうだね♪」

「なんだったらいったんサビのメロディに手を出してみてもいいかもしれない。」

「そうしようかな…」

「じゃあ作曲について説明をするが…これに関しては俺も苦手であまり詳しくは説明できない。」

「それでも大丈夫だよ。教えて?」

「わかった。まず音楽ってものは三つの要素から成り立っている。何かわかるか?」

「メロディ、ハーモニー、リズム…だったよね?」

「あぁそうだ。その中でメロディは歌にあたる。だから作曲するに当たって最初にやることはコードのみの伴奏を作ることだ。これがハーモニーとリズムにあたる。」

「ふむふむ。」

「例えばギターでコード弾きをする時に、この部分が好きだとか、気持ちいいなって思う箇所があったっていう経験はないか?」

「あ!あるよ!なんかしっくり来るっなって思う時があるよ!」

「それは音楽的に決められたコード進行に則って作られてるからなんだ。だから自分の気に入ったコード進行に、リズムをつけていけばそこの部分は曲になる。コード進行は調べたら沢山出てくるから。」

「なるほど!これなら出来そう。」


「コード進行多くない!?」

「そりゃそうだ。だからまずは絞り込むところから始めないといけない。」

「絞り込む?」

「まずは1つ目のコードを決めるんだ。実際にギターで弾いてみて、このコードがいいなっていうものを見つけれたら、そのコードから始まるコード進行を見ればいいだろ?」

「なるほど…難しいね」

「そんなに直ぐにできるもんじゃないさ。まだまだ夏休みはあるんだ。気長にやろうぜ。」

「そうだね♪」

「そろそろ12時か…とりあえず今日の曲作りはここまでにして、昼休み取ってからバンド練に入ろうか。」

「うん。そうしよう!…そうだ、今からどこか食べに行かない?」

「まぁ、もともと外のコンビニに買いに行くつもりだったからいいよ。」

「やった♪じゃあすぐそこにあるマックでいいよね?」

「おう。」


~マック~

「わ…割とうちの生徒多いんだね。」

「まぁ夏休みとはいえ部活やってるやつは学校来るからな。」

「そっか、心なしか運動部が多いせいで熱気がすごいね…」

「冷房はガンガンにかかってるんだけどな…」

そんな話をしていると

「おっ!七音じゃんか。それと…え!?音葉さん?」

野球部でクラスメートの鈴木太一に声をかけられた。

「太一…マジか。クラスメートに会うとは…」

「ど…どうしよう。なんて言おう。」

俺たちのバンドはインパクトを残す為にも完全サプライズで行きたい。ここでバレるとまずいな。

「おいおい!なんでお前が音葉さんと?まさかお前ら…」

「いや…そこでたまたまあっただけだよ。」

「そ…そうだよね。たまたまだよね。あはははは」

音葉笑い方が棒になってる~

「そうか?ならいいんだけど…まあ俺たちもう練習戻るからな。じゃあな。」

そう言って太一はほかの野球部員と帰って行った。

「ふう…危なかった。しかしまさかクラスメートがいるとは…」

「少し考えたらわかりそうなもんなのにね。」

「うーん…ここに来るのは控えた方がいいのか?」

「うーん…まあそれは後で考えよ?とりあえず注文しようよ。」

「そうだな。」


「うん♪美味しい!ねぇ、私ポテトって最強だと思うの。」

確かにハンバーガーショップのポテトはありえないくらいの魔力を持ってるな。

「確かに。なんだかんだでハンバーガーより好きかもしれん。」

「わかる!」

そんな他愛もない会話を続けていると

「そうだ…そう言えば七音君さっきご飯買いに行くつもりだったって話だったけど、いつもお弁当だよね?」

「そうだな…学校ある日はだいたい弁当だな。」

「今日はどうしたの?お母さん寝坊でもしちゃった?」

「いや、違うよ。なによりお弁当は俺が作ってるしな。」

「え?」

「いや、うちは父さんも母さんも夜遅くまで仕事で、朝くらいはゆっくりさせたいからさ、家族の分の弁当は全部俺が作ってるんだ。」

「え?1人で毎日?」

「ああ。心音は料理苦手だからさ…」

音葉は納得の顔を浮かべた。何せ1年生になってすぐの調理実習で心音はクラスメート全員が引く位の暗黒物質を作りあげていたからな。

「なるほど…じゃああの心音ちゃんの食べてた美味しそうなお弁当は七音君が…」

「そんな大したもんじゃないさ。一応冷凍食品はなしにしようとは頑張ってるけど。」

「凄いよ!私も料理は全然だもん…」

「まぁうちの場合は母さんが遅くてどうしても夕飯作れないって時は夕飯も俺が作ってたしな。」

「女子力で負けている…」

「でも俺は料理しか出来ないし、最初から料理が出来たわけじゃないしな。」

「それなのに夕飯任されるようになったの?」

「最初は任されたわけじゃないんだ。小学4年くらいの時に、父さんも母さんも仕事が長引いていたみたいで、暫く帰ってこられなさそうだったんだ。そしたら心音が我慢できなくて泣き出しちゃったんだ。だからなんとか自分で作ってみようって思ったんだ。と言っても、料理なんかやった事なかったから…想像だけで出来そうなもの。それこそ最初は目玉焼きとかだったかな?火の付け方は知ってたから作ってみたんだ。全くといっていいほど上手くはなくて、形も崩れてボロボロだった。でも心音は美味しいって言って食べてくれたんだよ。あとで母さんには怒られたけど…心音が美味しいって言ってくれた時決めたんだ。心音のために料理の勉強をしようって。それからちょくちょく母さんの手伝いをしながら教えてもらったんだ。そんで今に至るわけだ。ゴメンなこんな長い話して。」

ちょっとした昔話を終え、音葉の方を見ると…

「……」

泣いていた。

「え…なんで泣いてるの!?」

「だって!そんないい話聞かされたら誰だって泣いちゃうよ…」

「お…おう。そうか…」

「なんていいお兄ちゃんなの?私もそんなお兄ちゃんが欲しかった!」

そんなに感動する話だったかな…

「そっか…そんなことがあったんならあのブラコンぶりも納得だね…」

「ブラコンって…まあ確かにそんなに喧嘩することも無く割と仲はいいほうだと思うが。」

「だいぶブラコンだよ。今どきあんな兄妹いないよ…」

「まぁ、周りからそう思われてるんならそうかもな。」

「そうだよ!…うちはお弁当じゃなくて学食だからなぁ。余計羨ましく思っちゃって…」

「じゃあ俺が作ろうか?」

「え?」

「俺がお前の分もお弁当作ろうかって。」

「いや…そんな悪いよ。」

「元々家族4人分のお弁当作ってるんだからさ。一人分増えても変わらないよ。」

「でもその分材料費とか…」

「言っても1人分100円から200円行かないくらいだぞ?」

「いや…でも…」

「今日は心音の部活がオフで父さんも母さんもお弁当いらないって言ってたから作らなかったけど明日からは多分俺はお弁当だし。やっぱり同じもの食べてた方がグルーブ感も出ると思うんだ。」

「…じゃあ…お願いしようかな…。でもお金はちゃんと払うよ!」

「そんなのいいのに…じゃあ週500円な。」

「週500円?そんなに少なくていいの?」

「いいよ。作る本人がいいって言ってるんだからこの話はもうおしまい。」

「…うん。ありがとう♪」

はい可愛い。

「じゃあそろそろ戻って練習始めるか」

「そうだね。そうしよっか。」


~部室~


「よっしゃ!それじゃあ早速合わせてみようぜ!」

凄いな…ほんとにギターを持つだけで人格が変わるんだもんな…

「お…おう。」


人格が変わる。そう本人も思っているし、実際周りから見てもそうとしか思えない。しかし実際のところは違う。九重音葉はトリガーとなる物に触れると、心拍数が上昇。血流が早くなり、ハイになる。そしてこの状態の時、集中力が極限まで高まり脳のリミッターが1段階外れる。それに伴い記憶力、体のパフォーマンスが格段に良くなる。そのトリガーがギターであったのだ。この特異体質を持った音葉は限りなく最強に近いギタリストになる素質がある。最早ギタリストになるために生まれたようなものなのだ。

そしてそんな音葉を見て驚いている七音もまた。特異体質である。本人は気づいてないが、七音は聞こえる音全てを頭の中でリズム化出来る。そして聞いた音楽のBPMが一瞬で頭に浮かぶ。この特異体質のおかげで七音は1度聴いた曲はほぼ全てにドラムを入れることが出来る。

そう。この2人は音楽の神様に愛されているのだ。出会うべくして2人は出会い、バンドを組んだのだ。

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7色Music 藤亮遠真 @ryoma0603

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