こんな僕の異世界生活

自称暇人

第1話

突然ですが、皆さんに質問です。

就寝する際、不思議な浮遊感のような物に襲われたことはありますか?

僕は多々あります。


では次の質問です。

その浮遊感の後、地面に叩きつけられたような衝撃を受けたことがありますか?

僕はあります。いや、今ですけどね?


人間本気で驚けば逆に案外冷静になるんですね。


嘘です。絶賛困惑中です。

「ここはどこだろうか?」


よしゆっくり思い出してみようかな??うん。

バイトが終わって、原チャで帰ってきました。

風呂入って飯食って布団に入りました。

ここまではわかる。いつもの浮遊感。ここもわかる。


背中への衝撃、見た事のない服装の人達、見覚えのない建物。

う〜ん…なるほど、、、わからんっ!


ここで向こうの人が口を開く。

「ここはマナヤ王国。そして我が、ジルク・タン・ロイズ・マナヤ、この国の12代国王じゃ」


ちょっと長ぇよ…覚えれないだろ…


「そしてお主をこの世界に召還させてもらった」


「はぁ…そうですか…帰れます??」


「いや突然っ!!!!」

……国王ツッコミキャラ?

「失礼、少し取り乱してしもうた。」

「いえ、全然いいんですけどね。ところで僕は何故召還されたんですか??」


「いや冷静っ!!!!」

国王再び。

「なぜ召還したわしより召喚されたお主の方が冷静なのじゃ…?

それより、召還した理由なんじゃが…」


「魔王を倒せとか他国を滅ぼせとか、何かの実験台になるのは嫌ですよ?」


「1つ目2つ目は分かるが3つ目はなんじゃ?そんな極悪非道な事をするように見えるかの?」


「人間見た目だけじゃ何も判断出来ないですけど…今わかってるのは王様がツッコミキャラって事だけだし」


「ツッコミキャラ…?まぁ良い。そんな外道なことはせん。単刀直入に言う。この国を救ってくれまいか?」

いやいやいやスケールがでけぇよ…


「具体的には?詳細聞かずに了承は出来ないので。」


「お主が何故そんなに冷静なのかはさておき、現在この世界では魔物が活性化し、増加の一途を辿っておる。書物では召喚されたものはこちらの人間に比べ、戦闘能力が高いと記されておる。

こちらも兵士、冒険者、傭兵などを使い、対抗はしておるがこのままでは時間の問題じゃ。

どうかお願いできないじゃろうか?」


「分かりました。やります」


「やはりいきなり言われても無r……ん!?良いのか!?そんなすんなりで良いのか??」


「誰かが困ってて、僕がその人の力になれるなら、僕が役に立てるならやりますよ。」


「そうか…なら頼むとしようか。

それと、お主、名前は?」


「直人です。」


「ではこちらの者達も紹介するとしようか。

わしの右におるのが娘のソフィ、宰相のアマル・ロイズ・アタハ侯爵じゃ」

金髪の少女と銀髪メガネのおっさんが前に出て礼をする。


「左におるのが妻のマリエと近衛騎士団長のケラルじゃ。」


娘さんを大人っぽくさせた人と、鬼のように厳つい人が前に出て礼をする。


「その他はおいおい覚えていってくれたらよい。とりあえず今日は部屋に案内させるので、ゆっくりするのじゃ。」


ソフィさんに連れられて城内を歩く。歩く。そして歩く。

「これは広すぎて迷子になるわ…」と独り言をつぶやくが、言っていても仕方がない。


「こちらがなおと様のお部屋となります。部屋の前には使用人が待機しておりますので何かあれば仰ってください。それでは失礼します。」

ソフィさんはそう言うとそそくさと戻って行った。

「あっ、はい。ありがとうございます」

多分聞こえてないけどもとりあえず言っておく。


部屋の中に入ると、だだっ広い空間必要なものがポツポツと置いてある。なんて面積の無駄使いなんだろう…


とりあえず寝る時に召還されて眠かった僕は布団へ入り、意識を手放した。

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