プロット置き場

プロットVer.1.0

■追放勇者は俺の嫁!?~リーダーの右腕だった俺が右腕を失い得たものとは~

 長物守


■概要

 異世界ユグドルナは今、魔王率いる闇の軍勢に滅ぼされつつあった。

 だが、幼馴染同士の勇者三人組が現れ、冒険の旅はやがて大きな戦争へと発展してゆく。そのさなか、主人公カイナはリーダーの親友を庇って負傷、右腕を失ってしまう。そんな彼を親友は、容赦なく戦力外としてパーティから追放するのだった。

 傷心のうちに帰郷すべく旅立つカイナ。

 しかし、そんな彼が出会ったのは……一緒に追放された強過ぎる勇者、不思議な少女ユウキだった。ひょんなことから二人は、共に田舎での平凡な生活を共有することになるのだが――!?

 これは、誰もが居場所を求めて探す、見付からなければ作ってゆく物語。


■設定

・異世界ユグドルナ

 剣と魔法のファンタジー世界だが、魔王の侵略による封建制度の崩壊、銃の発明と普及で中世を脱し掛けてる時代です。実は地球の衛星である月の中にある世界で、かつて太古の昔に地球と月は交流がありました。しかし、大戦争で断絶し、ユグドルナは界樹天ユグドラシルという無数の巨木がささえる岩盤の空(外から見たクレーターだらけのダイチ)を周囲にまとうようになりました。


・魔族

 ユグドルナでは少数民族で、人間たちから迫害を受けている。その中から魔王オロチが生まれ、闇の軍勢による侵略が始まった。魔族は古代の地球の民の末裔で、地球では鬼と呼ばれていた。全員頭部に角があり、魔力も身体能力もずば抜けて高い。地球と月の断絶の際、月側に取り残された者たちの子孫である。逆に、地球側に残って鬼たちより繁栄し、今や万物の霊長と鳴ったのが月の民の末裔……現在の人類(ユグドルナの人間)である。


■登場人物

・カイナ(age:16)

 主人公で、無手の武術を使う格闘家。幼馴染勇者三人組の親友である勇者セルヴォを庇い、戦いの中で右腕を失ってしまい追放される。寡黙で無愛想だが、静かに燃えるタイプの熱血漢。もう一人の幼馴染、死んだカルディアとの約束を守るため、再び戦えるように自分を鍛え直す。

 幼馴染三人組の頃から、天才肌の冷静なセルヴォの右腕として活躍していた。そして、二人でカルディアを守ろうと誓っていたが、逆に捨て身で守られ死別してしまう。そのカルディアからは、セルヴォを守ってほしいと頼まれていた。


・ユウキ(age:17)

 ヒロインで、地球から召喚された女子高生。常軌を逸した怪力を持つが、それは地球より月の方が重力が弱いためである。全身を覆う機械式の重甲冑を身に着け、巨大なランスと盾で戦う姿は「要塞少女リリィフォートレス」の異名を誇る。が、あまりに尖って突出した強さ故に扱いが面倒で追放される。

 実は彼女を召喚したのは魔王オロチで、地球の民(鬼)の末裔が来ると思ったら月の民(人間)の末裔であるユウキが召喚され、魔王オロチは落胆し彼女を魔王軍から追放したのだった。


・セルヴォ(age:16)

 カイナの幼馴染にして親友で、今は勇者として魔王の軍団と戦っている。冷静沈着で、時には非情な決断も下せる天才肌の剣士にして軍師である。カイナを追放したのは、実は「もうこれ以上幼馴染に死んでほしくない」という想いがあったが、それを口にすることはなかった。尚、死んだカルディアに愛の告白をしたことがあるが、その返事を永遠にもらえなくなってしまった。


・カルディア(age:16)

 カイナたち幼馴染三人組の紅一点。村の巫女を務めた程の魔力を持ち、多彩な魔法の使い手だった。だが、魔王オロチとの最初の決戦で、カイナとセルヴォを庇って死んでしまう。生前、セルヴォから告白されたことをカイナに告げ、同時に自分はカイナが好きだと打ち明けていた。だが、カイナが返事をする前に故人になってしまった。


・セナ(age:400)

 カイナの師匠にして義母で、カイナ以外にも沢山の孤児を引き取って育てている。かつて故郷の森を追われたハイエルフで、見た目は若々しいが老婆のような言葉遣いで話す。性格は剛毅で豪放、竹を割ったような気持ちいい女傑。カイナを温かく見守り、時には拳で道を示して導く。


・サワ(age:12)

 カイナの義妹の一人で、カイナ不在の家族では一番の姉として弟や妹の面倒を見ていた。彼女もまたセナに拾われた孤児であり、地の繋がってない義兄のカイナに恋心を抱いている。故に、カイナが連れてきた押しかけ女房的なユウキに激しい対抗意識を見せる。村では自警団の仕事をしている。


・シエル(age:14)

 ユウキの武具を作った機械技師であり、この世界では異端ともいえる科学者の少年。男なのだが、気持ちが落ち着くからと常に女装し女性として振る舞う。それが原因で、実家の貴族の家を追い出されてしまった。カイナに新たな義手を作り与える。


・オロチ(age:18)

 心優しき魔王で、本当は小心者で弱気な魔族の少年。幼少期に人間に迫害され、左右の角の片方をへし折られてしまった。同胞の未来を憂いて、禁断の召喚術で救世主を呼び出し挙兵したが……現れたのは同じ鬼の末裔ではなく、女子高生のユウキだった。彼女の話で地球は人類(月の民の末裔)が制圧したと知り、いよいよユグドルナ征服のために立ち上がる。


・カエデ(age:27)

 アラサーの妖艶な美女で、魔王軍の幹部クラス。額に一本の長い角があり、露出の激しいボンテージ風の鎧に大鎌を振るって戦う。かつてカイナの右腕を斬り落とした張本人で、魔王軍でも最強の戦士である。オロチに心酔し、彼のためなら死んでもいいと思っている。


■あらすじ

 格闘家のカイナは勇者の右腕だったが、勇者を庇って隻腕となったことで戦力外通告を受ける。親友にして幼馴染の勇者は、彼と一緒に強過ぎる怪力少女ユウキを、パーティに必要ナシとみなして追放するのだった。


 失意のうちに帰郷したカイナだったが、成り行きで押し掛けてきたユウキもろとも家族に歓迎される。そしてスローライフが始まる中、カイナは密かに特訓を開始する。親友を守る、そう約束した少女が昔いたのだ。師匠の助言や新たな義手を得て、ついに彼は新たな戦闘スタイルを確立した。その過程でユウキと惹かれ合い、彼女の「実は地球から来た女子高生」という秘密をも知ることになる。


 再び勇者パーティに復帰したカイナが見たのは、惨敗で壊滅状態の仲間たちだった。そして、親友はまだ勇者として戦ってると知り、助けに向かう。実は、勇者とカイナは同じ村の幼馴染トリオで、もう一人の少女がかつてはいた。彼女は魔王との戦いで死に、そこから勇者は頑なになってしまったのだった。


 勇者の危機を救い、かつて自分の右腕を切り落とした強敵をも退けるカイナ。そして魔王と対峙し、驚くべき事実が明かされる。なんと、ユウキをこの異世界に召喚したのは魔王だった。そして、この世界がユウキの住む地球の衛星……月だと明かす。太古の昔、月と地球は交流があり、大戦争で断絶したのだった。


 魔王は魔族が差別される社会の根絶のために戦い、自ら部下を庇ったりもする。武力で解決しようとすると、必ず「大切な人を殺され死なせ合う」と悟ったカイナによって、魔王は倒され考えを改めるのだった。


 最後に魔王はユウキを地球に帰すと言ってくれるが、ユウキは「もう少しカイナのそばにいたい」と、月世界に残ってくれるのだった。




 はい、どんな感じでしょう? 自分はこの書式で、編集部の担当さんとやり取りしていました。もっといいフォーマットもあるでしょうし、テキストではなく何らかのアプリやツールを使う方もいるかと思います。

 大事なのは、なるべく短く簡潔に! です。

 これでも少々ボリューミーかなと思いますしね。

 自分もまだまだですが、プロット作りは商業創作の基本、プロットは自分の小説の履歴書みたいなものです。上手く作れれば、プロになってからもきっとプラスになりますよ!

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