第19話 暑さ寒さも彼岸まで🌄
「はーい、皆さん。おはようございます」
「おはようございます」
「ねぇ、今日は何の日か知ってる ? 」
「春分の日ですよね」
「惜しい!」
「え ? 違うのですか ? 」
「半分は当たりよ」
「何ですか。半分ってのは」
「今日はお彼岸のお中日よ!」
「えーと、お彼岸は知っておりますが。お中日とは ? 」
「ふっ、甘いわね。お彼岸ってのは1週間あるのよ!」
「そうなんですか ? 」
「今年の場合は3月17日が彼岸の入り。今日が彼岸の中日。3月23日が彼岸の明けよ」
「そうだったんですね」
「アンタ、そもそもお彼岸の意味を知ってるの ? 」
「うーん、具体的にはちょっと」
「彼岸の対語に此岸って言葉があるの。此岸って言うのは私達が住んでる世界の事ね。つまり、この世。その対語って事は」
「あの世、ですか」
「そう言う事。太陽が真東から上がって、真西に沈んで昼と夜の長さが同じになる。これが春分の日と秋分の日でしょ」
「はい」
「その春分の日を挟んだ前後3日。計7日間を春のお彼岸って呼ぶの。この期間に仏様の供養をする事で極楽浄土へ行ける、って考えられてたワケよ」
「そうだったのですね」
「春分の日が国民の祝日になったのは1948年。自然をたたえ、生物をいつくしむ事を趣旨にしてるわ。自然と共生する日本らしい発想よね(^^♪」
「そうですね」
「お彼岸って言葉も良いわよね。仏教って色々と調べると面白いわよ」
「あなたは宗教はお好きでは無かったのでは ? 」
「アタシが好きじゃ無いのは、イエスとかマホメッドの1神教よ!アイツら他の神を否定するんだから」
「そういう御幣がある言い方は止めて下さい」
「何、言ってんのよ!イエスのせいでどれだけの人が殺されたか知ってんの!」
「えー、この人は錯乱していますので真に受けないで下さい」
「うるさい!中世ヨーロッパの魔女狩りや9回の十字軍の遠征で、どれだけの人が犠牲になった事か!」
「落ち着いて下さい。ほら、ハーブティー」
「あら、ありがと。んー、美味しいわぁ」
「少しは落ち着きましたか」
「ふぅ。アタシはキリスト教が悪いとは思ってないわ。イエスの教えで救われた人も多いだろうし、現在のキリスト教徒の人達が悪いとも思ってない」
「当たり前です」
「問題は、そういう宗教を利用してるヤツラよ!そういう点では1神教って利用されやすいのよねぇ・・」
「うーん」
「共産主義も宗教みたいなもんだし」
「ストーップ!」
「日本の赤〇派とか、中〇共〇党とか」
「ストーップ、ストーップ!」
「大きな声出さないでよ。身体に悪いわよ」
「はぁはぁ」
「息が荒いわよ。水道の水でも飲んで来なさい」
「このアマ、自分はハーブティーを飲んでるくせに」
「何か言った ? 」
「・・いえ、何も」
「そう言えばナンカ忘れてる気がするんだけど」
「今回のタイトルにまだ触れてませんよ」
「あっ、そうだ。忘れてた」
「忘れんなや。このトリ頭」
「何か言った ? 」
「・・いえ、何も」
「もう、小声でブツブツ言うの止めてよね」
「とにかく話を進めましょう」
「そうね。この、暑さ寒さも彼岸までって言葉知ってた ? 」
「はい。知っていましたが」
「最近の若い子は知らない子も多いみたい」
「そうなんですか」
「暑さも寒さも彼岸を超えたら過ごしやすくなる、って言う意味なんだけど」
「正にその通りですね」
「そうよねぇ。どんなに暑い年でも彼岸、この場合は秋分の日だけど。それを超えたら不思議と涼しくなるのよねぇ」
「そうですね」
「今年の冬も暖かくなって来たし」
「昔の人は良い言葉を残してくれましたね」
「ホントそう。アタシも何か言葉を残したいわ」
「何かあるんですか」
「能ある鷹は罪隠し」
「意味わからーん」
今日は・・・・・良い祝日を
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