青の書

叢雲ルカ

序章

 世界は1つではない。

 世界はいくつもあり、描かれる物語はその断片に過ぎない。

 この物語もまた、世界の断片である。

                       「時の放浪者・零の日記より」



 西暦2010年。地球。

 この世界は特殊能力が存在していた。

 元素が実体化する力。西暦1980年頃に地球上で突如として、生まれた超能である。

 地球はあらゆる異常気象で、荒廃していった。

 それが能力者が生まれた事にも関係していると言われているが、まだまだ、謎の多い力だった

 能力者は火、水、土、風、雷のどれか一つの元素を操っていた。

 それは自然の均衡が取れなくなり、人間の身体にも異状が現われ、突然変異したのだ。

 自然が警告しているはずだが、人間は能力者を警戒し、異質な存在を忌み嫌い差別していた。

 舞台となるのは、日本の東京。ここも例外では無かった。

 この物語は超能力者同士の戦いを綴ったお話である。

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