第5話 蜂蜜採取からの帰還

 朝9時30分にギルドに着き換金した。依頼分と売却した蜂蜜は合計35000ゴールドになった。ユウトは4等分にして一人ひとりに分け前を渡す。8750ゴールド頂いた!私の財布の中身は9250ゴールド。


「レッドバスとニジマスの換金をお願いします!」


「はい、少々お待ちくださいませー!」


 凄く笑顔になった受付け嬢はお金の入った袋を手渡す。


「ニジマス一匹、150ゴールドでレッドバスは350ゴールドです。それぞれ10匹いるので合わせて、5000ゴールドになります!」


「確認しました!」


「中々お魚を持ち込んで来る人が居ないので助かります!」




 財布の中身が14250ゴールドになった。私以外は食べ切ってたね…


「レッドバスを20匹釣れば7000ゴールド!」


「残して置けば良かったですわね……。」


「食っちまったもんは仕方ない…。」


「また、釣りにいきましょう!これは手頃な稼ぎ場所を見つけたのかも知れません!」




 ボルネオ・大森林に戻って参りましたー!


 ユウトとビィクトリアさんは木の枝にツルを結んでエサを付けている。ザリガニ釣りか?バリスさんは木の枝を上手く使い針にしていた。ザリガニも需要ありそう…。ナマズとかも欲しい。昨日の場所とは違い今度は森の中だ。それぞれで陣取る。私だけポイントを変えてみる。流れの良い場所より溜まり場が良さそうかな?


 ザリガニ狙いの竿と魚狙いの二刀流!


 どんどん釣れるけど、ザリガニとナマズは中当たりかもしれません。金魚と銀魚がちょろちょろと釣れる。落ちていた容器に金魚と銀魚を3匹ずつと水草を入れて保管。あとは売却予定です!


「みんなー!お昼にしよう!」


 ユウトの一声でみんな集まると昼ごはんの準備が始まった。換金用の金魚と銀魚は一匹ずつしか釣れなかった!!


 みんな、魚を大量に食べている。私はレッドバス、一匹で大丈夫!大きいし美味しい!順調に釣れれば、今夜は宿で寝れるかなぁ…。稼げたら美味しい物を食べよう。みんなはどうするのかなぁ?


「稼げたら何に使いますか?フウゾク?それとも賭博ですか?」


「フウゾクは良く解らんが、賭博で一稼ぎしようと思う。」


「フウゾクなんか行かないよ!俺も賭博行く!」


「ワタクシは一旦、城に戻りますわ!」


「私は美味しい物を沢山食べます!明日の午前中も自由行動で良いですか?」


「それで良いよ!」


 決まりだ。賭博って高確率で負けるよね?女子と旅をするんだからこの機会に有り余る欲を発散して来て欲しい。身体に触れてくるの気持ち悪い笑


 午後の戦いが始まった。レッドバスはニジマスに比べると大きく、重たい。引き揚げて行くとレッドバスが姿を見せた。あと少し!


 ザッバッー!


 巨大なワニがレッドバスに喰らい付く。一瞬で竿が折れ曲がる。逃げられる!


「マジックボックス‼︎」


 私から魔力の光が放たれ、ワニを包むつつむ。光が収まりワニの姿は無い。回収成功!


「大丈夫か⁉︎」


 バリスさんが駆けつけてくれた。


「竿が大きい奴に折られてしまいました…。」


「距離が離れていたから種類までは分からん。しかし、デカかったな…。ぬしの可能性もある。」


キリッ!


「わかりませんよ?上にも上が居ますから。」


「そうだな。上には上が居る。昔から伝えられている言葉だ。」




 水が綺麗でザリガニがウジャウジャいる。いっけー!マジックボックス!これは私の必殺技!ボックスの中は酸素が無い為、入れられたら窒息死ちっそくしするからだ。範囲を指定すれば回収出来る!


 ポイントを転々と変えて魚やザリガニを乱獲した。日が暮れて来る。

 

「そろそろ帰ろうか。」


 ユウトのその言葉でギルドに帰還した。ギルド内は酒場も受け付けも賑わっている。


「鮮度が落ちるから、マジックボックスに入れてくれない?」


「ユウトさん、さっきも言いましたよね?自分の物は各自で管理しないと、私に何かが起きた時に困る事になります。」



 ユウトは私に荷物持ちをさせたいようね?

荷物は邪魔だけど一人に預けて、盗賊に持って行かれるよりかは遥かにマシね。




「大量に採れましたね!」


 受け付け嬢はトレイに戦利品と名前札を載せてから、引っ込む。私はトレイに乗せきらないので訳を話してから後に続く。


「金魚に銀魚、それにクロコダイル…ボルネオ・オオナマズ!レアな奴らがいやがるぜ…!レッドザリガーやニジマス、レッドバスも大量だ。」




「ザリガニが一匹、100ゴールドでナマズが400ゴールド、金魚、15万ゴールドに銀魚、10万ゴールド。クロコダイルが30万ゴールドだ。


ニジマスとレッドバスは数がいるから通常の半額になる…。ギルドの酒場で通常の買取額で提供される。合計金額は70万ゴールドだ。魚の話しは直ぐに冒険者達に広がる。今後も値崩れが起きる。」



 70万ゴールドはヤバい笑笑!解体職人のくれた情報はありがたい。魚釣りは価格が元に戻るまでお預けかなぁ〜。いくら稼いだか仲間に言わない方が良いよねー。65万ゴールドは貯金で!合計貯金額は68万ゴールドです笑 所持金は64250ゴールド!これで半休使って稼ぐ必要がなくなった!今夜はオシャレなレストランに行ってお世話になっている宿に行きます‼︎


「情報、ありがとうございます!酒場の料理、楽しみにします。」


「おう、また来い!」


「はい!それではまた!」




「長かったね!幾らになったの?」


「5万ゴールドになりました!」


「稼いだね!俺は1万ゴールドだよ!」


「私は7千ゴールドですわ!」


「俺は1万5千ゴールドだ。魚釣りは金になるな。」


 バリスさんは今回の釣りで味をしめたようね…


「大量に持ち込みがあった為に値崩れが起きました。この後も値段が落ちると解体職人さんに言われました…」


「そうか、残念だな。」



「今夜は遊ぼう!」


「ユウト、連れて行きたい店がある。」


「わかった!」


「私は城に戻りますわ!」


「オシャレなレストランに行って来ます!」


 流石、バリスさん。大人だ。ユウトに夜の世界を教えに行くみたいね。




 宿で一人用の部屋を借りた。一泊で5千ゴールド。残金が5万9250ゴールドに。受け付け嬢にオススメされたレストランに4250ゴールドを渡してオリジナルコースを注文した。楽しみ♪


 ニジマスやレッドバス、ナマズが出て来た!ウエイトレスさんが私に耳打ちをする。


『このお肉はクロコダイルになります。貴女が大量の魚とクロコダイルをギルドに持ち込み頂いたと、聞いております。ワニ肉はサービスです。』


 ウエイトレスさんはそう言って静かに立ち去る。


 料理はどれも最高に美味しかったです!みんなは楽しめてるかな?



 私は明日の予定を考えながら眠りについた。

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