炉の濃茶運び

濃茶を練り終えて茶筅を戻し、

茶碗の正面を正して定座に出す。

帛紗は右横に添えて。


制限人数いっぱいだけど、

教室の中はシンとしていた。


柄杓と釜の蓋を仕舞い、礼。

飲まなくて茶碗をすすげないから、

ここで終わり。



ほっと息をつくと、

正座している彼と目が合う。

がんばったねという心の声が聞こえた。


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