守り手

野山に魔力を撒く獣で、魔物の天敵。

魔法を受け流す強く柔らかな体毛を持つ種が多く、特に冬毛は総じてモフモフしている。


黄豹おうひょう

鼻から尾の先までの長さが15mを超える巨大な獣。アフリカゾウよりも巨大なのに俊敏な動きもする、とんでもない存在。

人の身で戦いを挑むべき相手ではなく、騎士が百人掛りでも半数以上を犠牲にしてやっと追い返せるほど。千年以上も前に実際に倒した記録はバランキル王国にあるのだが、数百の軍勢を率いて生き残ったのは僅か数名という惨状。


歩く速さが普通に時速十キロを超えていて、最高速度は時速百キロに達する。馬では追いつくことができず、逃げ切ることもできない。

体重は当然のようにトン単位であり、踏まれたら一巻の終わり。尻尾の一撃でも大概の人間は致命的ダメージを負ってしまう。


尚、雷光や炎雷を含めて魔法が効かないため、主人公たちも正面からこれを倒すことは不可能。


生息域はバランキル王国南側で、北方にはいない。

主に肉食で、魔獣を見れば片っ端から食べていく。




白狐はくこ

鼻から尾の先までの長さがは6mほどで、騎乗用の馬より大きい。全身が白い毛に覆われているが、足先だけ茶色がついている。黄豹よりも小型な分だけ俊敏性に優れているが、最高速度は同程度。

戦闘力も黄豹ほどではないが十分に強く、人間がまともに戦ってはほぼ勝ち目がない。


生息域はバランキル王国では北側で、エーギノミーアやデォフナハにはいない。

雑食で、畑で栽培されている魔物の植物を荒らすため害獣として扱われ、駆除の対象と認識されていた。


人の使う魔法はおおよそ通じないため、倒すのはひどく困難である。




銀狼ぎんろう

白狐より少々小さい狼。白狐に劣らない俊敏性を持ち、持久力も高い。

輝くような銀の体毛が特徴で、ほとんどの魔法が通用しない。

通常は群れで行動するが、時折、一匹狼も発生する。


内陸部に生息しており、王族直轄領以東で見ることは滅多にない。




青鬣狼グラール

その名の通り青い鬣を持つ巨狼。鼻から尾の先までの長さは2m少々と、黄豹や白狐とくらべるとはるかに小さい。

とはいえ、馬ほどの大きさはあり群れで行動するために、総合的には侮れない戦闘力を持つ。


気性が荒く、魔物を見ればすぐに飛び掛かっていき、蹴散らしていく。


バランキル王国では全域に生息。

黄豹、白狐、銀狼などとは違って魔法が効くため人でも倒すことは可能。




白野羊メーンピゥ

見た目も大きさも羊。

ティアリッテに『もこもこと白くて丸い獣』と言われている獣。名称は出てきていないが、知っている騎士もいる。

生息域はバランキル王国全域。


戦闘力は極めて低く、通常は人里はなれたところで魔物の植物を見つけては根こそぎ掘り起こして食べている。




● エーギノミーアの領都までついてきた茶色い獣

魔法を使うヤギ。つまり草食動物。

白野羊メーンピゥより遥かに高い戦闘力を持つが穏やかな性質のため、魔物以外に魔法を撃つことは滅多にない。




● 金羊

魔力が低い存在は近寄っただけで死んでしまいかねない程のとんでもない魔力をもつ最強の獣。

人が目にすることは滅多にない、のではなくて目にした者は大概命を落とすため、存在を知られていない。


魔法が効かないどころか、他者の魔法は全て打ち消してしまうことができるため、倒すには物理攻撃を仕掛けるしかない。

しかしながら、魔法も自在に操り、その射程範囲は百五十メートルにも及ぶため、人類の持つ武器攻撃は届くことはない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

令嬢もふもふ設定 ゆむ @ishina

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ