第2話
レイジはいつものようにのんびりとお茶を飲み、新聞を読みながら、なんでも屋の店内で過ごしていた。
レイジはある記事のことが気になり、そこをしっかりと重点的に読んでいた。
するとドアが開き、ドアに付いているベルがカランコロンっと、鳴った。
「いらっしゃいませー、ってなんだよギルドラのおっちゃんかよ。」
「おう、元気にしてるかレイジ?」
「いつも通りの暇さで、うれしいよ。それでまたサボりか?」
「いや、サボりたいのは山々なんだが今日は仕事を頼みに来た。」
「へぇーー、それはそれは警備隊がわざわざ来るってのはよっぽどのことなんだな。」
「ああ、相当のヤバさだ。」
ここで一応紹介しよう。このおっちゃんはギルドラ。
この王都の警備隊で総隊長である。まぁ、かなりのお偉いさんだ。時々ここによくサボりに来る。
市民にも人気で王からも信頼が高い。実力もこの王都でも上位の実力。俺が信頼する人の中の一人でもある。
「それで内容は?もしかしてこれに関係してくるのか?」
すると、レイジはさっきまで見ていた新聞の記事をギルドラに見せた。
その内容は「王都での相次ぐ失踪!!」という記事だ。
「ああ、それだ。その事件を解決するため、レイジに依頼をしに来たんだ。それにこの事件は少し、おかしい点が何個あるんだがそれについてはこのあと行う騎士団との合同会議で話すがな。」
「うん?騎士団も参加するのか?」
「ああ、それだけ緊迫しているということだ。それと会議にはあいつも来るからな。お前が参加することも向こうは了承している。」
「なるほどね、いいぜその依頼受けたぜ。それで報酬は?」
「そうかそれは良かった。報酬は前金で金貨5枚で解決した証には白金貨1枚だ。もしかしたら報酬が増えるかも知れんがなそこはお前の活躍次第だな。それで大丈夫か?」
すると、ギルドラは懐から1枚の羊皮紙を取り出した。
「こちらで契約書を用意してあるから確認してくれ。・・・一応、これが今回の依頼の契約書だ。確認してくれ。」
「ああこれで、大丈夫だ。・・・これで契約成立だ。」
レイジは契約者にサインをし、契約書をギルドラに渡した。
「おう、これで契約成立だ。それじゃあ今後について話すぞ。」
「ああ、いいぜ」
「では話すぞ。今日の正午。あと・・・」
ギルドラは自分の懐から懐中時計をだして、時間を確認した。
「時間にしてあと1時間後だな。警備隊本部の会議室で騎士団と警備隊の合同会議をする。そこにお前にも参加してもらうからな。」
レイジは心の中で最悪な気分になった。理由は簡単で、会議に出るのがめんどくさいからだ。
「なぁ、本当に俺が出ないとだめか?あとで結果さえくれればいいからさぁ、な?」
「だめだ。お前にもちゃんと出たもらうからな。」
「ええー。てか、もしかしておっちゃんが来たのって俺を会議に連れていくためか?」
「そうだ。レイジの性格上こうなると思っていた。だからお前を連れていくために来たのだ。依頼するためなら他の奴でも良かったが、会議に出てもらうためには連れていくしかないのだ。」
「なんだよ、もう。わかったよ、行くよ。行けばいいんだろ。」
レイジは諦めて行くこと決意し、ギルドラは満足そうに頷いていた。
「そうだ、諦めろ。それと騎士団の団長のあいつも出席するからよろしくな。真面目にしとけよ。あいつはお前にうるさいからな。カーッカカカ。」
ギルドラはこのあとどうなるか分かっているからこそ笑っていた。レイジはというとかなりの迷惑だった。
「だから行きたくねぇんだよ。まぁ、ちゃんとやるよ。」
「よし、あとのことは会議で話すぞ。では、出発するぞ。」
「はいよ。」
レイジとギルドラは席を立ち、会議に向かうため、なんでも屋から外に出ていくのであった。
こうして、事件の幕が開いたのであった・・・。
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【なんでも豆知識コーナー】
この世界には高いが時計というものが存在している。
理由は最初は過去の遺跡からいくつか発掘されていたが、あるとき研究者が時計の作り方を解明したのだ。それは時空間魔法を付与する方法で作られていることがわかったのだ。
それからのこといろいろと研究され、最初はかなりの時空間魔法の使い手が作らないと無理だったのが、今では初期の時空間魔法のスキルで作れるようになった。
それでも、その使い手が少ないため値段が高額で、貴族や大手の商会などが持っている。
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