第2話 こんなんで金取るのかよ

映画のパンフレットが好きだ。

なるべくなら、見た映画のパンフレットは全部買いたいが、限度がある。


世の中で買ってはいけないパンフレットの一つが、パラサイト 半地下の家族のものだと思う。


買った後に抱いた感想は

「こんなんでギャラもらえるのか。

 金返せ」である。


韓国映画を観るのはこれが2本目、

1本目が「親切なクムジャさん」と言う

初心者なので、期待していたのだ。


専門家による解説を。


洋画の専門家が、ハリウッドの抱える問題から目を背け、

洋画の専門家がとんちんかんな評論を載せているのだが、ぶっちゃけて思った。


こんなんで金くれるなら、私に書かせてくれ。


ブチギレたのは、最近、素晴らしく中身の詰まったパンフレットに愛を受けとり、情報のアップグレードが進んだからだ。


「人間性はともかく」、町田智浩が気合いを入れて力入れた

「ワンスアポンアタイムインハリウッド」は、隅から隅まで神経がとどいていた。


誤訳はゆるせる。


hisも良かった。


ズートピアも。


カメラを止めるな!も。


要するに、「採算度外視」して作られた(?)パンフレットに慣れたせいで、

普通のクオリティ、内容量だと満足できない身体になっただけだ。


それにしてもあざわらいたくなるのは、

「こいつら元ネタ見てねーだろ」


たぶんこいつら、後半部分の怒涛の日本映画オマージュ部分を

「ポン・ジュノオリジナル」と勘違いしているんじゃなかろうか。


覚えている限りで伝えると、こんな感じ。


ボートの場面

→モロ「黒部の太陽」。

 海外では上映されていたし、

 海外版が存在するから、

 観ていた可能性あり


後半のラストにいたるまでの結末 

→どこからどう見ても「砂の器」です

 ありがとうございました。


 ちなみに、 

「事故物件を何も知らない外国人に

 売り渡す」

 のは、大島てるによると、日本でもあることらしいので、とことんリアル。


そう言えば、前半のネタバレしていい範囲でも、バリバリにオマージュ場面がありそう。


個人的に似ていると思った名画一覧。


「犯罪者がキラキラと光る」

→「太陽がいっぱい」


何も知らない女子高生にキス、

知的障害(おそらく発達障害)のある子への性的な仕草

→「トガニ」(残念ながらあらすじしか知らない)


文書偽造場面

→見たことあるはずなんだけど思い出せない


 多分アレだ、「踊る大捜査線」

 じゃない!


 黒澤明の「天国と地獄」あたりから

 引っ張ってる??


モノクロになると際立つ陰影、光と影

→おそらく黒澤明「羅生門」


 となると複数視点の可能性あり


他にもありましたら教えてください、

ネットの民よ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る