第五章時点

【あらすじ】

 沢綿島さわたじまでの一件を終え、次の目的地である橙路府とうじふ逢松郡あいまつぐんへ向かうこととなった直武一行。心理的な変化が見え始めた志乃と芳親は二人独自で動くことも任され、その際に新たな出会いを果たす。同年代の友人も増えたことで、妖雛たちの心境に更なる変化が見え始める。


【直武一行】


 花居志乃(追加)

 怨霊と化した遊女を手荒く祓い、それについて関係者の恨みを買い、殺されかけた過去を持つ。

 動物から警戒されてしまう体質。これを逆手に取り、臆することなく近づいてくる動物は妖獣、もしくは妖怪が化けたものだと見分けることができる。志乃自身、動物とは距離を置くよう気を付けていたため、接し方が分からず苦手意識を持っている。


 境田芳親(追加)

 妖雛では非常に珍しく、動物から好かれる体質。動物の意を汲みとることに長けており、打ち解けるのも早い。


 麗部直武(追加)

 兄と姉が一人ずついたが、自身に呪詛をかけた物の怪により死に別れている。

 麗部家に伝わる妙術〈深影しんえい〉を扱うことができる。自分以外のものが影の中へ自由に出入りできるようにするための術で、罠を仕掛けたり、奇襲の手伝いをしたりといった支援など、幅広い応用が可能。しかし、地味なことと術の名前を聞いただけでは内容が分かりにくいこととで、他家と比べると注目されづらい。


 産形紀定(追加)

 産形家に伝わる妙術〈影潜えいせん〉を扱うことができる。麗部の妙術によって出入りできるようになった影に潜り、影から影へと移動することができる。あまりにも小さすぎると通り抜けられないが、出入り口となる影の大きさは基本的にどれくらいでも可。


【沢綿島】


 双岩史継(追加)

 鼬の急襲後、志乃や芳親と言葉を交わすことは無かったが、一行が出立する際、志乃からの呼び出しに応え、今の彼女が見せられる誠意を受け取った。


【色護衆・兼久隊】


 境田兼久(追加)

 橙路府逢松の若鶴に長期滞在中。鼬を討伐しつつ直武一行の到着を待機し、橙路府までの道のりに手を貸している。

 身内や親しい者への態度が甘い。特に義弟である芳親に対してはかなり甘いが、他者を悼む心を持たず、妖雛ゆえに意図せず軋轢を起こしやすい彼を案じている。


 天藤あまふじ茉白ましろ

 芳親の許嫁。天藤家に伝わる治癒の妙術(巫術)を扱える現使用者だが、医療や薬の知識にも長ける。髪や肌が白く目が赤いという白子の特徴と、独特に跳ねた癖毛を持つ。

 志乃から律義に友人関係を結んでほしいと頼まれ、快諾し、彼女にとって初めての同性の友人となった。


【星永家】


 星永ほしなが晴成はるなり

 橙路府井隆いのたか奥湖おうみの旧武家、星永家の次男。兼久に頼み、直武一行を出迎えるために麹口こうじぐちへやって来た。が、喧嘩に巻き込まれたせいで、一行を待たせてしまう。

天授色てんじゅしょく〉により髪と目が藍色をしている。明朗快活な好青年で、志乃や芳親の友人となった。


 護堂ごどう宏実ひろざね

 星永家に仕える護堂家の武士。晴成に同行し、直武一行を出迎えた。夜蝶街に物の怪が出た際、偵察に向かっており、そこで芳親と相対していた。


 弦月げんげつ

 晴成が騎乗している黒鹿毛。額に曲星の模様がある。冷静沈着を通り越して泰然自若とした性格をしており、他の馬から警戒されまくっていた志乃にすぐ慣れた。


 黒

 晴成たちが連れてきた馬のうち最年少で、もう一頭の黒鹿毛。芳親に懐いており、黒というひねりのない呼び名も彼が付けた。志乃を警戒していたが、芳親の仲間と認識を改め、触れるのを許した。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る