まるさんかくしかく
ちまねちよ
1
この春から高校二年生になり、クラスが発表された。私、桜 リノ(さくら りの)は幼馴染である二人のを待っていた。
「ごめん!遅れた」
そう言ってこちらに駆け寄ってきた藍色の髪の毛と瞳を持つ美少年は椿 ケイ(つばき けい)。私の幼馴染で有名企業の一人息子だ
「ううん、そんなに待ってないよ。それより髪の毛乱れてる」
私がケイの綺麗な藍色の髪の毛に手を伸ばすと一瞬ケイはびっくりしながらも大人しくなすがままにされる。
「ん…ありがとう、そういえばシュウヤは?」
「まだ来てないよ、シュウヤって朝弱いからね」
「それは確かに」
ケイと一緒に笑いながらそんな話をしているとちょうど話題の人物が現れた。
「ふぁ〜…眠い……」
欠伸をしながら歩いてくる茶髪で赤目のケイに負けない位の美少年は柊 シュウヤ(ひいらぎ しゅうや)。彼もまた有名企業の一人息子で私とケイの幼馴染だ。
「おはよう、シュウヤ。遅かったね〜」
私がちょっとだけムスッとした声で言ってもシュウヤは特に悪びれる様子もなく私とケイを交互に見た。
「二人が早いだけだろ。よく早起き出来るね」
「シュウヤがただ朝に弱いだけであって僕とリノは普通だよ」
ケイが呆れた様にそう言うとシュウヤは渋い顔をした。
「別に遅刻する程じゃないから良いだろ、ほら、行くぞ」
シュウヤはまた一つ欠伸をしたと思ったら学校へ向かう。
「あ、待って!ケイ行こ!」
「うん」
私とケイは先を歩くシュウヤを追いかけた。
私達は産まれてからずっと一緒だ。ケイもシュウヤも名家の一人息子だが、私は至って普通の家庭に育っている。そんな私が何故二人の幼馴染かというと、単純な話、母親同士が仲が良く一緒にいる時間が多いからだ。
世の中不思議なこともあるものだ。
それから私達は物心ついた時から一緒の学校に通っている。
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