図書館のお気に入りの席で閉館間際に、落とし物を見つけたことで、不思議な世界へと誘われる主人公。
たくさんの扉の中から、漸くひとつの扉に辿りつく。
扉を開けた先では、何故か手にしていた絵本になぞられ、いろいろな世界を、その絵本の窓を通して体験していく。それは、風景だったり、匂いだったり……。
そして、絵本の最後のページをめくる。そこで、主人公が受け取った想いは……?
派手な冒険も、定番の転生もないけど、この不思議な図書館には、優しさと温もりが溢れているみたい。
この物語を彩る素敵な想いの数々は、読んでいて、とても心地いい。
主人公の日常、現実に戻った最終話でさえ、暖かな出逢いが待っている。