春夏秋冬 love &
春嵐
01 春
彼と別れた。
彼のことは好きで。お互いに想い合っている。それでも、別れは、やってきた。
この失恋をなんと説明すればいいのか、その言葉が見つからない。好きだから、別れた。そうせつめいするしかなかった。
好きなのに、別れる。自分でも、変な感じだと思う。それでも、別れるのがお互いに最適だと思って、別れた。
「はあ」
ため息。また、わたしは。売れない余剰在庫になった。彼と付き合っているときは、これでようやくわたしも売れない側から脱却できたと思って、よろこんでいたのに。
春。
新生活。
彼のいない日々が、始まる。
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