第49話 夏休みが終わったら
対怪異特別部隊とやらにボクの魔法が知られてしまった。
でもボクが人気マルチタレント姫宮ユリだと分かっているからか、特に組織に入れとかは言ってこなかった。
もしかしたらそのうち声が掛かるかもだけど、今のところは無い。
遂に夏休みが終わった・・・ほとんど仕事で小学生らしく遊ぶ機会があまりなかった・・・
ユウチューブのゲームチャンネルも週一くらいしか配信出来ていなかった。夏休みなのにね!
「皆さん、夏休みはどうでしたか?」
「おれは野球の試合で大活躍したぜ!!」
「僕はさらに勉強を先に進めましたよ」
「わたくしは~ユリヒメちゃんとランドでデートしましたわ~それと~家族で旅行にいきましたわ~」
「俺はゲームを沢山クリアしたよ」
先生からの質問に球児、学、雅ちゃん、公太郎の順で答えていく。
「ボクは雅ちゃんとランド行って、仕事して、お爺ちゃんの家行って、仕事して仕事して仕事をしたよ!」
「それは・・・大変でしたね」
「一番小さい(背が低い)のに大変だな!」
「大変ですね」
「わたくしは~仕事はまだしたことないのでわかりませんわ~」
「俺も芸能界はわからないけど、大変そうなのは何となく伝わったよ」
そういえばボクのクラスは芸能関係者はボクだけだった。
他のクラスには何人かいるらしいけど、Sクラスに入るほど特出はしてないらしいよ。
しかも小一でこんなに仕事の入る子供はそうそう居ないでしょ。
というか本当に仕事多すぎじゃない?子役の制限とか無いの?
休み時間にボクのマネージャーである雪子さんにラインで聞いてみると「お疲れ様です、仕事の量の件ですが、ユリちゃんの夏休み中に多忙だった事を鑑みて、以降は仕事量を減らす方針です。」という相手が小学一年生だと思ってないような返事を返してきた。
まぁこれから減るなら良いか・・・
肉体は全然疲労しないけれど、精神的には疲れるんだよね。
「ユリは運動会、何に出るんだ?」
球児がそう聞いてきた。
白聖小の運動会は夏休み後の10月に開催される。
10月でもまだまだ暑いんだけどね。
「どうしようかな・・・」
「Sクラスは人数が少ないからいくつか出ないとなんないだろ?おれは走るの全部出るぜ!」
「僕は玉入れと綱引きですね」
学はウチのクラスでは運動出来ない子なので、個人の運動能力が分かりにくいものにするそうだ。
「わたくしは~ユリヒメちゃんと~二人三脚したいですわ~」
ガチ百合の雅ちゃんはボクと二人三脚したいらしい。
雅ちゃんは隙あらばボクの匂いを嗅ごうとしたり素肌部分を触ってきたりする。
幼女なのにすでに変態性を滲み出してきている。雅ちゃんの将来が不安だ・・・
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