第39話 吸血鬼○○○の流浪16

 返り血で真っ赤のずぶ濡れとなったショタが女に近づいて来る。今もなお引き千切った賊の腕を絞って生き血を浴び飲んでいる。もう片手にはパンパンに膨れた俵なみの巨大布袋。ここの盗賊団の死体から巻き上げた戦利品だ。

 女の目の前で止まると布袋を投げよこす。縛ってすらいない口からみっちり詰まったショケル貨がこぼれる。 


ショタ「そんだけありゃあ死ぬまで働かずに暮らせるだろ。今日でお前は解放奴隷だ。今までご苦労だったな。」


 それだけ言って何処かへと歩きだすショタ。


女  「お待ちください!!! 」


 ショタが振り返る


ショタ「んだよ……」



  ●



 ショタが振り返る。女には今まで見せたこと無い凶悪なガン飛ばし顔だ。さっきの虐殺が自分に向く気がしてビビる女。


女  「ッ……なぜ…なぜ歩いてるんです?さっきのように一瞬で消えればいいものを」


ショタ「それは………ちょっと疲れt」


女  「君はまだ未練がある。」


 相手が答える前に被せていく。畳みかけないと逃げ切られてしまう気がして。


女  「全部終わったんです。帰りましょう。私たちの家に」


ショタ「バカかお前? さっきの見てたろ? 俺は吸血人喰いの化け物だぞ。大体な、そもそもお前を拾ったのもその身体が目当てよ。そのドスケベボディに良いエサ食わせて肉質を更に上げて究極の肉に育ててからいただくっていう畜産ごっこだったがバレちゃあしょうがねえ。自分が食われると気づいた肉は味が落ちる。この遊びはもう終わったんだよ」


 性欲か食欲かどっちかにしろ。確かに一見(一聴)するともっともらしい言い分だ。だがここまで一緒に暮らした私には分かる。この言い分には穴がある。


女  「嘘ですね。ならばなぜ字を教え、畑を覚えさせ、馬や弓(狩猟)をやらせたんです? 一人で生きる方法なんて飼育に関係無いじゃないですか」


ショタ「そんなの…ただの戯れだよッ! 」


ショタ「大体! もう限界なんだよッ! 毎日毎日デッッッケェ乳ぷるんぷるんぷるんぷるんさせやがってよ! 俺が表情筋の完全制御できる奴じゃなかったらとっくに死んでたぜ…俺の理性に悪い!」


 ふーん……【コレ】こそ奇形扱いの元凶なんだけどな……コレが良いのか……ここで背筋を反らして乳を強調してみる。


ショタ「止めろバカ!! 」


 ショタにこうかはばつぐんだ。

 ちなみに信じられないだろうがこの女の胸は超乳や奇乳の領域に入っているので21世紀人から見ても割とキモい

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