Ｉ'm in love？ 〜“一目”ならぬ“二目”惚れから始まる俺の日常〜

I'm in love？

第１話 夢か現か

　※お手数でもツールにて〔文字サイズ／小・中〕を選択の上、暫しの茶番劇にお付き合いください。

　◆　◆　◆

俺「作者（かみ）さま～！」

か「うぅん……今、呼ばれたような。しかし、眠い

　のぅ……うとうと」

俺「作者（かみ）さま、聞こえますか～！ 」

か「ふあぁぁ、誰じゃ？　あ、しまった、睡魔に邪

　魔をされてつい応えてしまったわい」

俺「この作品の主人公です！　どこですか！？」

か「はぁ、致し方ない……ここに居（お）る、何じゃ？」

俺「うわぇっ！　急に顕現しないで、顔が近い！」

か「おっと、距離感が。して、何用じゃ？」

俺「実は……お願いがあって来ました！」

か「叶えるか否かは別として、念の為に聞いておく

　かのぅ」

俺「どうか、お願い！　俺の話を進めるに辺り、他

　作の幼馴染み（アイツら）同様カッコ良く書いてください！」

か「そんなに巧いこと書いとらんぞ？」

俺「いいや、何だかんだでスゲェいい感じに纏めて

　ました。さすが、作者（かみ）さまっ！」

か「ほっ？　いやぁ、それほどでも～」

俺「出来の良さは別としてだけど……いででー！

　耳を引っ張るなー！」

か「おほん。そうは言っても、ワイの中のお前さん

　は〈お調子者〉で〈イジられ役〉の〈捻くれ拗ら

　せくん〉なのでな。相当、難しいのぅ」

俺「そこを何とか！　アイツらのところや別件でも

　俺の立ち位置がそんなのばっかりで、もうウン

　ザリなんだよ！」

か「それは、ワイに対する苦情というヤツかのぉ」

俺「うぐっ！　そんな事は無……くもない、けど。

　それより、マジでお願いしますよ〜。やっと掴ん

　だ主役の座、カッコ良く生きたいんだよ〜。どう

　か、この通り！」

か「やってやれん事もないがのぅ、見栄を張り過ぎ

　ると、後で苦しくなるのがオチだぞぇ？」

俺「そこはほら、作者（かみ）さまの超絶技巧で何とか……

　ねえ？」

か「今から変更とは、至極面倒臭いのぅ……もにょ

　もにょ」

俺「ん、何だって？　小声じゃ分からないです」

か「まぁ、うむ……迂闊にもお主の前に顕れてしま

　ったからには、何もせずして立ち去れぬか。仕方

　がない、ちょーーっぴりだけ叶えてやるとしよう

　ではないか」

俺「わわ、マジで？　やったーー、あざまっす！」

か「これ、感謝くらいまともに言えんのか」

俺「失礼いたしました！　何卒、よろしくお願い申

　し上げます、よっしゃ〜！」

か「はぁ、全く調子のいい奴じゃ。では、ワイは元

　の世界に戻る。但し、余り当てにするでないぞ」

俺「大人の余裕が垣間見えるイイ男にしてくれれば

　充分です！」

か「それが、一番やっちゃいけない修正なんじゃが

　のぅ……むにゃむにゃ」

俺「作者（かみ）さまー、ありがとう！　とう、とぅ、とぅ

　……うと、うと」

　◆　◆　◆

　ピリリリリリリリリ、ポチ。

「………うん、起きるか」

　シャッ。

「んー、今日もいい天気。うぉ、トイレ！」

　バタン、ジョボー。

「ふぅぃ、スッキリ〜」

　キュッ、ザバー、ムニュ……パスン！

「やべ、歯みがき粉が無くなりそうだ、むぐぐ」

　シャカ、シャカ、シャカ。

「そう言えば、今朝見た夢に最近流行りの神様が出てきたような……玄関のドアを開けたら異世界だったりして。もしや、ハーレム？　俺、最強？　ざまあで大逆転？　この際、悪役令嬢と恋でもしちゃうか、ぐふふ〜♪」

　ボエェェェ、ペッ。

　ジョリ、ジョリ、ジョリ。

「今日は寝癖が落ち着いてんな、ラッキー。ついでに星占いも見ておくか。おぉ、上位じゃん。幸先いいな、夢のお陰か？　神様センキュー♪　ではでは、肝心の恋愛運は……そこは次週に期待かよ！　詰めが甘いなー」

　フン、フン、フフン。

「寝癖、ひげ、テカリ無し。朝食用のパンは残ってたかな？」

　シュワシュワ、シャラ、コポコポ、グルグル。

「帰りに買うのは、アレとコレとソレと……」

　フーフー、ゴクン。

「あぢっ！」

　モグモグ、モグモグ。

「うがくくっ、喉がっ！　ふう、危ねー。さてと、行くか」

　シュルシュルキュッ、バサッ。

「よし、よし、よしっと、忘れ物なし。じゃ、いってきやーーす」

　ドタドタ、ギィ、バタン、ガチャ。

「よっしゃ、今日も一日頑張るぞー！」

（さてはて、ワイの仕事はどうするかのぅ……）