第14話 無瀬 チャイさん作

「外連れてけ……」


幼く華奢なアンティークドールのような幼女から威圧的なお願いが飛ばされた。


「今、なんと?」


「外連れてけ……」


今度は区切ってお願いされた。


作田は悩んだ。

引きこもりのニートに外へ連れていって欲しいなんて、酷じゃないか?


まだ金や食事ぐらいなら手を打てるが、それはあまりにも修羅の道だ。


大体、外に出る日はコミケやアニメイトにいく時と決めている。それを、知り合いの見せ物にされるリスクが多いお昼の時間帯に頼むか。普通。


作田が渋っているのをネコは無表情で眺める。ふと、素足のパタパタという足音が作田の前から棚の付近に近づき消える。


何か嫌な予感がする。


そう思って土下座のまま後方を一瞥すると、ネコが壊れたスコッティを持ち、高圧的に見下ろした。


「……止める?」


「いえお願いします! 幼女さまスコッティーさま魔法戦士さま!!」


こうして、ネコというあだ名の金髪幼女を外に連れていくことになった。

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