第11話 おむ作
ネコを押さえつけた衝撃で、後ろの棚が揺れてお気に入りのフィギュアが壊れてしまった事だ。
俺はネコの拘束を解き、ふらついた足取りで壊れたフィギュアの前へ行き、フィギュアを持ち上げる。
今、俺の手の中にあるのは夏コミで数量限定で販売された「幼女戦隊員スコッティー」だ。
彼女は日朝に放送される戦隊モノのアニメに登場する戦隊員の一人で、人気投票では二位のエッティアと三倍以上も差をつけて一位を獲得したキャラだ。
俺もこの子の事が好きで、わざわざ始発組の電車に揺れながら並んで手に入れた代物だ。
その大切なフィギュアの頭と胴体が完全に分離していた。
俺は完全にキレた。怒髪天を衝く如く。
「勇者の素質」か何だか知らねェが、もう許さねぇ。
くらえ、俺の真なる力を--
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