第10話 修行不定期 終
2065年
中国での修行を終えて、日本に戻ってきた。師匠はそのまま残り、時々助言しに日本に来るらしい。色々やっておけと言われたので、自分で続ければ良いだろう。インドやら他の国も巡りたいので、瞑想は一時中止することにした。一度瞑想始めると1年経ってしまうようになってな。
最初に使ってた山はクマさんに任せている。甥っ子は官僚さんの下で元気に働いているそうだ。久しぶりに会ったら、高身長で爽やかなイケメンになってたよ。妹はちょっと老けたか?いや、そこまで変わらない、元気でなにより。姪っ子は漫画家目指しているとかで、変な格好している。張さんの仲間みたい。
官僚さんに頼まれて、1年程山守りの指導していたが、優秀な人が多かった。山菜で作る胃薬を教えておいた。来年からは海外巡りだ。
2069年
海外巡ってきた。
スパイスマスターは、シャンカラさんという名前で、インドのシムラーという山間の町にいた。自家製の香辛料を交換して、すぐに仲良くなった。
インドは1年ほどで離れることにしたが、シャンカラさんにトルコを勧められたので、黒海を見るついでに行ってみる。
トルコワインが美味しかった。独特の風味だったが、スパイス好きだったのでばっちりハマったな。ワイン巡りしてる時に、ルーマニア出身の青っ白い顔の男と仲良くなった。そいつもワイン好きで色々教えてくれた。秘蔵のワインとか言って貰った奴はうまかったな。ただ、「最近の人間は血が悪くてもう飲め無い。」が口癖なのがいけない。ニンニクもアレルギーで食べられないし、匂いもダメだとか。品種改良して、奴が食べれるニンニクを作ってやろう。
ヨーロッパは……またの機会にしておこう。コーヒー飲みたい気分だから、エチオピアへ行ってきた。
ここの人は常に踊っているか歌っているな。毎日キャンプファイヤーやってるんじゃないか?
ちょっと!服引っ張るなよ!おい。ウェーイ。
気づいたら骨の杖持ったおっさんと踊ってた。
幻術で、色んな香辛料の種、持ち帰り放題。修行しててよかった。
2093年
瞑想再開したら、時が経つの早い。最近では、見た目と年齢も合わなくなってきた。
国から大きめの無人島を好きにして良いと預かったので、色んな種を植えておいた。
ある日、妹が最後の別れだと会いに来た。もうお婆ちゃんだが、良い顔している。しばらく来るなよと釘を刺されてしまった。しょうがないな。
瞑想すると10年経ってるので、ニュースを見てもよくわからん。
21○○年
師匠がやってきた。昇天の数が増えた為か、仙人が減ってきたらしい。師匠と老師もそのうち昇天するらしい。俺はまだまだ仙人になれてない。ちょっと欲が強いらしい。
ついでに町に行ってみると、月に家が建ってるらしい。ほえー。
23○○年
師匠!なんか人っぽい機械がいるんだけど!?
えぇ。人工知能?
人間の代わりに仕事。ははぁ。
人間減ってるよね?
バランス取れてるのね。
うちの島、手つけられてないから外の情報無いんだよね。
最新のテレビ用意した方がいいかな?
2△○○年
例の青っ白い奴が遊びに来た。ドラなんとかって言ってたよね。ドラちゃんね。
町が居心地悪くなったとかで、そのまま居着いてしまった。
とりあえず、品種改良したニンニク食わせてやった。アレルギー反応無し!俺の勝ちだ。
ドラちゃん機械に詳しくてね。最近のネットはどこでも繋がるんだって言ってた。パソコンも変わってて、指輪を触るとパソコンがリアルに映写される。
ドラちゃんと、最新技術で島開発してたんだけど、50年くらいで終えてしまった。やり切ったから、棺桶入って長めに寝るんだってさ。部屋の前に目覚ましロボット置いとこう。
俺も瞑想しようかと思ったら、師匠達がやってきた。
俺の修行が終わったらしい。やっとこ卒業か!仙人になれたか尋ねたら、半仙人程度とか。おい!時間かけても仙人まではなれないんだとさ。
不老にはなったけど、不死じゃないとか。
「出来が悪くて時間かかったけど、やっとこ昇天できるわ」とか
じゃ、いってらっしゃい。
さて、瞑想始めますか。
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