第2話 1日目 ~12月22日~

「夕勤の皆さんはお疲れ様です~!」

「では、深夜勤の皆さん!こちらに集まってくださ~い」


夕方勤務のバイト達。

高校生や主婦や主夫、大学生など。

多様な年代の人らが、ミーティング場から退出していく。


残った人達が、深夜勤のバイトだろう。



日本はいつからこうなった?


普通の男子、女子大学生。

普通の主婦や主夫。

普通の若者。

普通のおっさんやおじさんおばさん。


みんな普通なのだ。

え?深夜のバイトだよ?

なんで?もっと俺みたいに世の中に絶望したような人らが来るんじゃないの?


今の日本は、これが普通になってるのか……。



「えーでは出欠を取ります!」


覇気のない返事の連鎖が終わり

初日は、簡単な作業の流れや仕方を

教えてもらう。


山本五十六先生の教え方だ。

解りやすい上に、親切。



やって見せ

言って聞かせて

させてみせ

誉めてやらねば

人は動かじ

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