第3話 別離
「さようなら」
と俺は言った。
「ああ」
とあの人も笑顔でいう。
俺はその場を立ち去り難かったが、意を決してくるりと踵を返す。
すると、あの人はじっとこちらを見ていたがやがてコツ、コツ……と足音が聞こえ、それが遠ざかっていった。
俺は歯を食いしばり、足を前にふみ出す。一歩、二歩。
けれども、それ以上はなぜか進むことができなかった。
――なんだか前がよく見えない。と、ほおに何かが伝う。
……どうしてこうなってしまったんだろう。
そう思うが、俺にもあの人にもその理由は分からなかった。
お題箱ガチャで書きました。
サヨナラなんて似合わないはずなのにサヨナラをする2人
#お題ガチャ #誰かを満たすかもしれない https://odaibako.net/gacha/929?share=tw…
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