詩集「ひとつはひとつ」

坂町 小竹

ひとつはひとつ

今思っていること

それは今だけ思えること

50年後のことを思っても

50年後はその思いを思うことはない


子どもの頃思っていた

大人になったときどんな気持ちになるか

わくわくしてどきどきして

ずっとずっと待っていた


大人になって思ったこと

子どもの頃の思いなんて忘れていること

そのことさえも忘れて

その瞬間だけの思いを思った


ひとつひとつの瞬間

ひとつひとつの思い

それは本当にひとつで

それがなんだか少しかなしくなった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る