第9話 追放
ウルフルとヒミコは焼いては食い、食っては焼き際限無く食い散らかしてる。
私達兎肉と同じで、手に持った一切れのお肉が食べられただけ。
巨大な猪肉、ウルフルとヒミコで食い尽くしてしまった。
「ウルフルのおっさん!狩って来たのはおっさんだから文句は無いが、僕らでは二人を養え無い!食ったら出て行って貰えるか?」
「おいおい、戦鬼のお兄さん、つれない事言わないでくれ、これから全て獲物はおれが狩る」
「狩って来ても、僕らが食べられず二人で食い尽くすなら腹が立つだけ!おっさん達は勝手に狩って勝手に食えば良い、俺達とは無関係だ!食い物の恨み出て行ってくれ!」
「主の嬢ちゃんも同じ考えか?」
「うん、食べ物の恨み!これ以上は我慢出来ない!王鬼として二人を追放する!」
ウルフルとヒミコは寂しそうに出て行った。
後味の悪い別れだけど、あまりにも気遣い無い行動する二人、同行しても上手く行かないで有ろう事は少しの間の付き合いで十分過ぎる程分かった。
小麦粉団子とお茶で、改めて皆で食事して寝た。
翌朝同じ団子とお茶の食事を取って、焚き火の始末して『はぐれ者の町』を目指した。
時々狩れる兔で私達だけなら充分足りる分量、串焼き肉と団子で満足出来る、プークとボッコ二人のコロボックルの食べる量なんてほんの僅かだ。
二つの村を通過、ユックリ歩いて5日目に町に着いた。
はぐれ者の町と言われ構えて居たが、門がある訳でも無いし誰拒む者も無く町に入った。
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