第3話
「ぐへへへ、10キル達成!GODは楽しいな!!」
バウヒュッテはものの見事なダメ人間、もとい廃人ゲーマーになっていた。
彼はネット界隈ではFPS、TPSともに当たったら負けるとまで言われた一種の伝説にまで到達していた。
「あ、
チャットに知り合いが入ってきたので声をかける。
「スライム
スライム師とはバウヒュッテのネットネームだ。
自分が宮廷スライム師であったことから単純な語呂合わせと読みを変えただけだったりする。
「あ~俺めんどくさいの嫌いだから㍶ゲーマーだからキャプチャとかは要らんけど配信ソフトダウンロードする時間がめんどくさいし」
「私が手伝いますから配信してくれません?今度オフ会開くんですよ。そこでスライムさんも来てもらえば私が配信作業手伝いますんで」
その質問にバウヒュッテは悩んでいた。実はかれこれ3年ほど引きこもっているので外に出るのも悪くないと思い始めていたりするのだ。
「私もライブもスライム師さんの顔も見たいです!」
「
冥土さんが来るまで一緒にやっていた死辻さんもライブとオフ会には賛成らしい。
「あ、オフ会の会場はモンアド酒場ですよ。スライム師さん中々予約取れないって行きたがってましたよね」
モンアド酒場
モンスターアドベンチャー、モンスターの視点でモンスターを狩るハンターや他のモンスタープレイヤーと戦うTPSゲームとして日本でヒットしたゲームだが世界的にヒットすることはなくコラボカフェなども数回しか行われなかったゲームだ。だがここ最近企業側がゲームシステムの根本からの改善を施しオープンワールドゲームとして新登場させたのが世界的ヒットを引き起こしコラボレストランとしてモンアド酒場が誕生、全世界で一店舗しかない店に世界中のオタクたちが集まり予約制に急遽変更する羽目になったとか。ちなみに予約は現在2年待ちだ
「マジで!よく予約取れたね。俺も久々に外に出ようと思えるくらいには行きたかったんだよね」
「あ、そういえばスライム師さんて株のトレーダーでしたっけ?でもゴミ捨てとかで外に出ることはしないんですか?」
「俺、家事代行サービスとかでゴミも全部持っててもらってるからここ3年は外出てないよ」
「ダメ人間ですね」
「いやあそれほどでも」
「褒めてませんよスライム師さん。とにかく来てくださいね!」
「うん行く行く!」
そうしてゲームを切った。
「あ、服が無い」
スライムダメ着
着用歴5年
洗濯回数0回
自動温度調節機能、TEMS、EMS、マッサージ機能、入浴機能、自動洗浄搭載
正にダメ着に中のダメ着、キングオブダメ着が出来上がっていた
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