第44話 アネエサ王国

 うれしい戦利品、小麦粉!!

 白くなくて品質が悪いけど、小麦粉ぉ!!!

 むふふっ金貨1000枚の戦利品より嬉しい、小麦粉ぉ~~♪


 牛が引く荷馬車に山盛の麻袋、(お婆ちゃんはインド米袋って言ってたな)土嚢ドノウ?と思って開けてビックリ、驚喜してます。

 牛と言っても、毛むくじゃらのバッファロー、3頭没収も嬉しい!!

 他には、不味い干し肉が大量に、って不味い干し肉消費出来そうに有りません。

 血抜きの出来て無い、生肉を干しただけ?

 細く割いて水に浸して居ます、食べられるように成るかな?


 勝利の宴、早速小麦粉を使い猪油で揚げ、大量の天ぷら風唐揚げを振るまいました。

「「「「「おぅ!!これは旨い!!!」」」」」

 カラッとして無い、べちゃっとした唐揚げ擬きでも好評でした。


 宴が終わって思いました。

 この世界でまだお酒って飲んで無い、私の身体は赤ちゃんだから飲めないけど、頑張った領民には勝利の美酒を味わって貰いたかったです。


 無いのなら、造れば良い·····木苺で作ってみるか。

 壺に木苺グチャグチャ潰し、カエデシロップで糖分を増し、常温放置10日·····このまま飲んだ方が美味しそう、でもがまん!



 捕虜達を3日抑留、その間秘かにサヨによる、精神操作が行われました。


 長期に渡り善政すれば、もたらされる成果の先取りと、割り切る事にしました。

 もっとも、重症、瀕死状態の兵達を回復させ、彼らにとって旨い食事を振る舞われた、崇拝に近い感謝の心を大多数の兵達が持ってくれたようで、精神操作は簡単だったようです。


 領民達は3日の間に、殆どの者が進化して、人に紛う容姿になりました。



「よし!!中央領を吸収しに行こう!!!」

 在りったけの革袋を、無限収納袋に変え、食糧飲料水を収納、戦犯キンキラ男を蔦で編んで、牛の背に固定された檻に押し込む。

 キンキラ男は五月蝿いので、猿ぐつわを噛ませています。


 3人の強者(洗脳済み)はサヨと共に、私の側近護衛にしました。

 命名もゴツくてムサイ男ムサシ、長身男コジロウ、オッサンぽい男ボクデン、強そうでしょ!!


 950人の兵達が、返還武器を武装。


「全隊!!進め!!!」

 サヨの号令が響きました。


 全員徒歩ですが、足取りは軽い、足に革鞋を履いているからです。

 総勢1150の軍勢が動きました。


 私は定位置、サヨの肩に乗ってます。


 ムサシが全軍を見渡し、私に言いました。

「アネエサ様!中央領を吸収されて、領主に就任されたなら、規模的に王国を名乗られても良いかと!!」

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