第36話 突入!ADKY
悪代官と言えば基本的に町娘とかの帯を引っ張ってくるくるさせる「よいではないか」を必殺技としているが、この宇宙悪代官はそれだけでは飽き足らず、町娘も町男も、町ジジイとか町犬、生きとし生けるものたちをとにかく、クルックルにしてやらねば気が済まないようになり、その挙句に「自分が回れば宇宙の全てが回る事になるのでは」という真理の境地に達した回転者でもあった。
尚、くるくる回された者達の実害は目が回る程度で、適切な報酬を受け取った上で家に帰されている。酷くても帰宅途中でくらくらして側溝に落ちるとか電柱にぶつかる程度だった。
そんな宇宙悪代官が回っている光景は凄まじい。触覚や頭は愚か、肩、腕、手首、脚、腰、あと……うん。とにかく回せるものは全部、ぶるんぶるん回っている。
「あははは!あはは!ひゃああああ!たんのすぃいぃ!」
「悪代官!悪代官!!あくだい……ADK!A・D・K!A・D・K!!」
ドゥンドゥンと響くバスドラムがキいたクラブミュージックに合わせて狂喜乱舞する悪代官。そのパフォーマンスに爆アゲの手下も熱狂だ。
もくもく焚かれたスモークを緑のレーザー・ライトが縦横無尽に切り裂くステージ構成はテクノサウンドを更に引き立て、悪代官の『御回り』を一層盛り上げる。
「ユミーコ!大丈夫か……くそう、やつら何てもんを見させるんだ!」
悪代官の屋敷の庭にちょこんと座ってこんなもんの一部始終を眺めていたユミーコは呆然自失としていた。マサムーシはまだ素っ裸でくるくる回っている悪代官を睨むと、その周辺で最高にキマっている手下どもを片っ端から殴り倒し、遂に悪代官の元に辿りついたのだった。
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