幕間劇

幕間劇その5

ーお名前は?

ー○○です。仲間内からはダニーと呼ばれてますが

ー2件の詐欺容疑で、当刑務所に収監されたのですね

ーええ、身内に不幸がありましてね

ーこの聴聞会は、あなたに再犯の可能性がないか確かめるためのものです。自分ではどう思いますか?

ーはい、もう刑務所はコリゴリです、二度としません


キーンコーンカーンコーン

「ああ、もう帰る時間だ」

と、夏緖はチャイムを聞いて、そう言った。

「今日はこれまでか」

「うん、キミが持ってきた件は、こちらでも調べれるところはしらべてみるよ」

「わかった、頼んだぜ」

 拓海が、そう返しながら、資料を渡す。

「これが、あたしが今まで調べたヤツだ」

「ああ、ありがとう、助かる」

 そして、夏緖の手にパアンとハイタッチして、拓海は図書室から出ていった。

「さて、どうしたものかね?」

と、夏緖は自分も帰る準備をしながら、考えだした。

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