あとがき

 おはようございます、こんにちは、こんばんは。あるいは初めましての方もいらっしゃるかもしれませんね。長倉ながくら冬青とうせいです。


 この度は「【ブス百合】取り残された島のRomanceIII/醜い鳥の空―不細工過ぎる私が崇拝する美人クラスメイトと百合関係にハマるまで<里子と亜優香の場合>」をお読みいただき誠にありがとうございます。深甚なる謝意を表します。


 さて、今回の【ブス百合】、作られた経緯がちょっと変わっていまして。一年近く前でしょうか、知人から「BLだと『ブス』(ブ男)が認知されつつあるらしい。百合にはそういうのない?」と尋ねられた事が直接のきっかけでした。そんな話は聞いた事ないなあ、と思いつつ頭を巡らすとざっくりとしたあらすじが出来ましたので、これを忘れないように自宅までそっと持ち帰りあとはそれを記録して…… お蔵入り(あれっ?)

 なかなか良いアイディアが浮かばなかったのですが、絶世の美女役を「【とりロマ】取り残された島のRomance――健康的なあたしが病弱なクラスメイトと百合関係に堕ちるまで<佑希と慧の場合> https://kakuyomu.jp/works/1177354055485238442 」の見矢園に当てはめることで突然歯車が回り始めました。あとはもういつもの通り一気に書き上げました。


 ストーリーとしては二人が自身のコンプレックスにどう立ち向かっていくかを焦点としました。里子についてはあくまでも里子自身の力で克服させたかったし、安易に整形とかさせず、ブスのままでいさせたかった。特に里子を美人にさせてざまあとかは絶対させたくはなかったです。ただ、里子は美貌を手にしたとしてもざまあする人ではありませんが。一方で亜優香あゆかは施術を受けたもののほとんど効果はなかったというオチになっています。これは結局のところどのような経緯であれ持って生まれてしまったものは簡単には修正が効かないんだよ、ということでご理解いただけたら幸いです。


 ところで里子は散々ブスだと描かれ続けていますが、具体的にはどんな姿だったのか。実は考えていません。読者の皆さんそれぞれの印象で自由にご想像なさって下さい。


 登場人物のご紹介はほぼ里子と亜優香の二人だけ。亜優香に大きな影響を与える生明あさみけいも会話すらしません。ので登場人物紹介はこの二名のみで。


 土鳥つちどり里子:

 高校二年生、150cm、ばさばさな髪で何の飾り気もない一本しばり。

 名は体を表す、的に泥臭い名前をつけました。

 主人公。彼女はその外見に対するコンプレックス故、自分自身の全てにおいて自己肯定感が持てない。それが愛する人からの求愛さえ、自分には過分すぎると恐ろしくて受け止められないと逃げる性格となりました。最終的に、それが相手の幸せになるなら、と勇気を振り絞ります。ただこの辺りの描写、力不足を否めません。読者の皆様にも里子にもお詫び申し上げます。

 最終話で里子は亜優香と同棲し幸せと掴んだ模様です。ほどなくしてローワンへの惑星行きを認められ、そこで新生活を送ることとなります。


 見矢園亜優香:

 同じく高校二年生、162cm、真っ直ぐでサラサラなセミロング。

 名は体を表す、的に優雅な名前を付けましたが、これで良かったのだろうか。

 ヒロイン。彼女は里子とは別の理由で外見にコンプレックスを抱いていました。が、逆に見栄えが良く学業も優秀なわけで、里子ほど自己否定感はありません。

 終盤の亜優香は、少しだけですが今まで書いた事のないキャラクターをイメージしてみました。ちなみにこの世界でのタバコは禁止薬物で、電子タバコはニコチンタールとも含有量はゼロです。

 実際バイオリニストとして生計を立てていくのは現実世界でも至難の業でして、どこかのオケに常勤で入れたとしてもバイトしないとやっていけないこともあるそうです。様々なオケに営業をしながら単発の仕事を細々とこなしている、そんな状態です。体力的な問題もあるでしょうから、常勤は困難かも。つまり、亜優香は里子の半分ヒモのような状態になっちゃった、とそいうことでしょうか(苦笑)。


 ラストではスピンオフ元のストーリー「偽りの星灯火ほしともしび https://kakuyomu.jp/works/1177354054895544866 」のストーリー上重要なエピソードがこっそりと隠されています。これについてもいつかは進めていきたい所存です。


 最後に、繰り返しになりますが、この度は拙作「【ブス百合】取り残された島のRomanceIII/醜い鳥の空―不細工過ぎる私が崇拝する美人クラスメイトと百合関係にハマるまで<里子と亜優香の場合>」をお読みいただき誠にありがとうございました。「取り残された島のRomance」シリーズはこれで完結ですが今後も一つご愛顧のほど御願い奉ります。

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